履歴書は、採用担当者が最初に目にする重要な書類です。内容はもちろん、形式や提出方法のマナーを守っていることで良い印象を与えることができます。
しかし、実は履歴書に関するマナーは多く、知らないとマナーに欠ける印象を与えてしまうでしょう。そこで、この記事では履歴書に関する様々なマナーをまとめて紹介します。
作成方法だけでなく、郵送・メール・手渡しの提出方法別に守るべきマナーも解説しているので、ぜひ最後までご確認ください。
履歴書は作成から提出までのマナーも評価対象!
履歴書は「中身さえ良ければいい」と思われがちですが、実は作成から提出までの一連のマナーも見られています。「正しい印刷方法」「誤字脱字がない」「適切な撮り方の写真」など、基本的なマナーにこそ社会人としての基礎力が表れるものです。
特に新卒や第二新卒の場合、職歴よりも「丁寧に準備できるか」「ルールを守れるか」が重視される傾向があります。書類の扱い方や提出方法が雑だと、それだけでマイナス印象につながることもあります。
履歴書は、書き始めた瞬間から選考が始まっていると考えておきましょう。作成・郵送・メール送信・手渡しまで、それぞれの場面で基本的なマナーを押さえておくことが大切です。
【書類作成】履歴書を書く時のルールとマナー

パソコン作成と手書きはどちらでもOK
履歴書を作る方法は、パソコン作成でも手書きでも問題ありません。企業から指定がない限り、どちらを選んでも評価が下がることはないでしょう。
大切なのは、誤字脱字がなく、読みやすい形式に整っていることです。どちらの作成方法にもメリットはありますが、選考に大きな影響を及ぼすほどの差はありません。
そのため、迷った場合は短時間でできるパソコン作成を選ぶのが無難です。手書きにする場合は、丁寧な字で最後まで書き切ることを意識しましょう。
パソコンと手書き作成の違いは、個別の記事も参考になります。こちらもあわせてご覧ください。
サイズは「A4を2枚」か「A3を1枚」が無難

履歴書のサイズは、A4用紙2枚に印刷するか、2ページ分をA3の見開き1枚に印刷するのが一般的です。どちらも広く使われている形式のため、間違いのない選択肢といえます。
この時、内容のボリュームに合わせて用紙サイズを変える必要はありません。自己判断で中途半端なサイズにトリミングしてしまうと、かえって違和感を与えてしまうでしょう。
また、パソコンで作成してデータとして提出する場合も、同様にA4かA3の規格に合わせる必要があります。
内容に嘘や間違いがないのは必須条件
履歴書は公的な応募書類です。経歴や資格を誇張したり、事実と異なる内容を書いたりするのは絶対に避けましょう。
採用担当者は、基本的には履歴書の内容を信用し、証明書類を求めないケースも多いです。しかし、明らかに虚偽と疑わしいものについては確認を行うこともあります。
こうして後から虚偽の記述が発覚した場合は、即座に選考を打ち切られたり、内定が取り消される可能性が高いです。
また、偽る意図がなかったとしても、単純な書き間違いがあるだけで印象は損なわれます。嘘をつかないのは大前提として、提出前の見直しも必ず行いましょう。
写真はスーツ必須!清潔感のある身だしなみで撮ろう

履歴書の写真は第一印象を左右します。正社員採用の場では、男女ともにスーツ着用で撮影するのが基本です。それ以外のカジュアルな服装は避けましょう。
また、服装だけでなく髪型や表情も重要です。前髪は顔にかからないよう整え、明るい表情で撮影すると清潔感のある印象を与えられます。
その他にも、少しでも良い写真を撮るためには気を付けたいことが多くあります。「履歴書写真の基本ルール」の記事も参考に、第一印象で差をつけるための写真を撮影しましょう。
【郵送】履歴書を送る時のマナー
角2か角A4の封筒を使おう

履歴書を送るための封筒は、A4サイズの履歴書を折らずに入れられるサイズであることが原則です。角形2号(角2)、または角形A4号(角A4)として販売されているものを使いましょう。
これらよりも小さい封筒では、A4サイズの履歴書を折らずに入れることができません。大切な応募書類に折り目がついてしまい、見栄えを損なう原因になります。
また、封筒の色は白か薄い茶色が無難です。派手な色や柄入りはビジネス用途には適していません。
宛先・差出人に加えて「履歴書在中」も必ず書く

封筒の表面には、会社名・部署名・担当者名を正式名称で書きます。宛名は「株式会社」まで省略せずに書き、特定の人物宛なら「様」、部署宛なら「御中」も忘れずに付けましょう。
表面の左下に赤字で「履歴書在中」と記載することで、応募書類であることが一目でわかるようになります。また、封をしてから「〆」などの封字を記入するのも忘れてはならないマナーです。
封筒にはこうした細かいマナーが多くありますが、ひとつひとつ注意して守ることで好印象につながります。
履歴書などの応募書類はクリアファイルに入れておく

履歴書をはじめとした応募書類は、透明なクリアファイルにまとめて挟んでから封筒へ入れましょう。クリアファイルには、郵送中に書類が折れたり汚れたりしないよう保護する役割があります。
応募書類は上から「送付状→履歴書→職務経歴書→その他」の順で並べ、書類の表とクリアファイルの表が合うように入れます。クリアファイルの表は、半円状の欠けがある側の面です。
投函まで慎重に取り扱っていても、送付後に雨で濡れたり、折れ曲がってしまうことは十分に考えられます。なるべくきれいな状態で履歴書を読んでもらうために守っておきたいマナーです。
期日に余裕を持ってポスト投函する
履歴書を郵送する場合、締切当日に発送しても間に合わないことがあります。締切の指定に使われる「必着」と「消印有効」の違いを理解しておきましょう。
「必着」とは、その日付までに書類が企業へ到着していることを求める表記です。そのため、締切当日に投函しても間に合う可能性はほぼありません。
一方で「消印有効」とは、発送処理を行った日付を参照するタイプの締切です。この場合は、企業へ到着するのが締切以降であっても問題ありません。
ただし、どちらも余裕を持って投函し、できれば締切の2〜3日前には届くようにするのがマナーです。返送や配達遅延といったリスクがあるので、ギリギリに投函するのは避けましょう。
履歴書を送る封筒マナーは、「履歴書の封筒マナー完全ガイド」でより詳しく網羅しています。
【メール】履歴書データを送信する時のマナー
ビジネス用か学校用のメールアドレスを使おう
【履歴書送付用のメールアドレス例】
- ayumu.rakupaka@mail.com
- rakupaka0101@email.jp
- 2001_rakupaka@mail.jp
応募時に使うメールアドレスは、ビジネス向けに新しく作ったものか、学校発行のものを使うのが無難です。ニックネームや趣味を連想させるアドレスは避けましょう。
基本的には「氏名+誕生日など」で構成されたアドレスがシンプルでわかりやすく、自分でも覚えやすいです。ただし、ありふれていて重複している可能性も高いので、「下の名前+誕生月日」「苗字+誕生年」といったパターンも試してみましょう。
本文はテンプレートをもとにしてOK

メール本文は、一から考える必要はありません。基本的なビジネスメールのテンプレートに沿って、あいさつ・応募の旨・添付書類の内容を簡潔に書けば十分です。
件名は「履歴書送付の件/氏名」のように、一目で内容が分かる形式にします。長文にしすぎず、読みやすさを意識しましょう。
履歴書データはPDF形式が基本
履歴書データは、WordやExcelのままではなく、PDF形式に変換して送るのが基本です。レイアウトの崩れを防ぐためです。
ファイル名も「履歴書_氏名.pdf」のように分かりやすく設定します。添付忘れがないか、送信前に必ず最終確認をしましょう。
案内メールが来ていた場合は「返信」を選ぶ
企業から「履歴書を送付してください」というメールが届いている場合は、新規作成ではなく「返信」を選びます。やり取りが一本のメールにまとまり、先方も管理しやすくなります。
返信を選ぶと件名に「Re:」という表記が追加されますが、これは自己判断で変更しないようにしましょう。件名の時点で返信メールだと判断するためのものなので、削除してしまうと確認漏れのおそれがあります。
この他にも、企業とやり取りするメールには様々なマナーが存在するので、「履歴書メールの正しい送り方」の記事も確認しておきましょう。
【手渡し】履歴書を手渡しする場合のマナー
郵送用と同じ封筒へ宛先を書かずに入れる

手渡しの場合も、履歴書は必ず封筒に入れて持参します。サイズは角2や角A4など、書類を折らずに入れられるものが基本です。
郵送時と同様に、封筒の左下には赤字で「履歴書在中」と記載しておきます。ただし、持ち込んで直接渡すため、宛名や切手は不要です。
裏面には自分の住所と氏名を書き、封筒を見て誰の書類か判別できるようにしましょう。その後、開け口は折るだけにし、封はしないまま持ち込んで提出することになります。
面接当日まで封筒自体も大切に保管する
履歴書を入れた封筒は、提出する瞬間まで綺麗な状態を保つことが大切です。カバンの中で折れ曲がったり、汚れがついたりしないよう、封筒ごとクリアファイルに入れて保管しましょう。
封筒は水濡れや湿気に弱いため、雨の日には特に注意が必要です。直接濡れないようにしていても、湿気だけで紙がよれてしまうこともあります。
提出する直前までクリアファイルで保護しつつ、求められた時にはすぐ取り出せるように入れておきましょう。保管が厳重すぎても、提出時にもたつく原因になります。
渡す時は挨拶しながら両手で差し出そう
応募者 : ○時に面接のお約束をいただいております、○○と申します。
受付 : お待ちしておりました。履歴書をお預かりしてもよろしいでしょうか。
応募者 : はい、少々お待ちください。
(※封筒に入れたまま両手で渡す)
応募者 : こちらが履歴書になります。よろしくお願いいたします。
面接官に渡す場合の例文
面接官 : 本日は履歴書はお持ちでしょうか。
応募者 : はい、持参しております。
(※封筒から履歴書を出し、重ねた状態で渡す)
応募者 : こちらが履歴書になります。よろしくお願いいたします。
履歴書を渡す際は、無言で差し出すのではなく、必ず挨拶を添えましょう。「よろしくお願いいたします。」など、かしこまりすぎない簡単な言い方で構いません。
書類は両手で持ち、相手がそのまま読める向きにして差し出すのがマナーです。前のめりになりすぎないよう背筋を伸ばし、落ち着いた動作を意識しましょう。
また、渡す時の書類の状態は、渡すタイミングによって異なります。受付で渡す場合は、封筒に入れたまま渡すのがマナーです。
一方、面接の場では、封筒から出したうえで書類と封筒を重ねて渡すのがマナーとなっています。
詳しい渡し方の違いについては、「面接での履歴書の渡し方完全ガイド」を参考にしてみましょう。
履歴書でやってしまいがちなミスと対応マナー
手書きしている時に誤字・脱字をしてしまった
手書きの履歴書で誤字や脱字をしてしまった場合は、修正せずに最初から書き直すのがマナーです。修正テープや二重線での訂正は、ビジネス書類としては避けるべき対応といえます。
特に、氏名や学歴・職歴など、重要な項目に誤りがあると書類の信頼性にも関わります。手間はかかりますが、新しい用紙に書き直すほうが無難です。
こうした書き直しの手間を発生させないためにも、清書前の下書きや見直しは徹底しましょう。何度もミスしてしまう場合は、パソコン作成に切り替えるのもひとつの手です。
提出後に履歴書の間違いに気付いた
提出後に履歴書の誤りに気付いた場合は、まずはミスの程度を確認しましょう。自己PRや志望動機の軽微な誤字であれば、特に問題にならないケースがほとんどです。
一方、連絡先や学歴・職歴の年月、資格名などの正確であることが求められる項目におけるミスは対応が必須です。できるだけ早く企業へ連絡し、再提出などの指示を仰ぎましょう。
急ぎの場合は電話で連絡するべきですが、営業時間外の場合はメールが無難です。「ミスを謝りたい」ということを第一に、誠意あるやり取りを心がければマイナスな印象は避けられます。
提出後の訂正マナーは「履歴書の訂正ガイド」の記事でも解説しています。電話やメール、面接当日の伝え方を押さえておきましょう。
送付した応募書類に過不足があった
送付した応募書類に不足や入れ忘れがあった場合は、気付いた時点ですぐに企業へ連絡することが大切です。「書類に不足(余剰)がありました」と事実を簡潔に伝え、今後の対応について確認しましょう。
特に、不足していた場合は自己判断でいきなり追加書類を送ったりせず、企業の指示を仰ぐのが基本です。その際、言い訳はせずに、謝罪と迅速に対応する旨だけを伝えましょう。
書類が多かった時には追加の提出はいらないものの、「不要な書類を送ってしまった」という点は謝罪しておくのが無難です。
切手料金が不足していた
切手料金が不足していた場合、企業側が不足分を支払って受け取ることがあります。企業に負担をかけることになってしまうので、気付いた時点で速やかに企業へ連絡し、謝罪と補填を申し出ましょう。
通常、切手料金程度であれば補填は求められないことが多いです。しかし、不足分を支払わせてしまったことに対する誠意を示すためにも、必ず補填したい意思は伝えましょう。
提出期限に間に合わない
提出する前の時点で期限に間に合わないことがわかったら、すぐに企業へ連絡する必要があります。締切を過ぎてからの連絡は誠意を感じられず、取り合ってもらえないことがほとんどです。
まずは電話やメールで「提出が間に合わないこと」「遅れる事情」を簡潔に説明し、提出期限の延長が可能かどうかを確認しましょう。最初から延期してもらえる前提で話を進めるのはマナーに欠けるので、「無理は承知の上」というニュアンスで伝えることが大切です。
ただし、早く連絡しても提出を遅らせられるかどうかは企業次第です。もし対応してもらえなかったとしても、抗議するのはやめましょう。
【最終確認】履歴書提出前のマナーチェックリスト
- 【作成】誤字脱字がなく、写真はスーツで撮影しているか
- 【郵送】A4を折らずに入る封筒に入れ、クリアファイルで保護したか
- 【メール】ファイル形式はPDFにし、件名に氏名を入れたか
- 【手渡し】封筒ののり付けはせず、向きに注意して渡せるか
- 【共通】提出期限に十分な余裕を持って準備できているか
履歴書は、内容だけでなく提出までの所作すべてがあなたの印象を形作ります。ここまで紹介したマナーはどれも基本的なものですが、一つひとつを丁寧に行うことが、採用担当者への敬意と誠実さを伝える一番の近道です。
提出ボタンを押す前、あるいは封筒を閉じる前に、今一度このリストに沿って不備がないか最終チェックを行いましょう。万全の準備を整えることで、自信を持って選考に臨めるはずです。
履歴書の細かいマナーを守れば丁寧な印象につながる!
履歴書は作成時だけでなく、提出時にも様々なマナーがあります。気を付けなければならない点は多いですが、ひとつひとつ確認してマナーを守れば誠実な印象につながるでしょう。
中でも、郵送と手渡しでは封筒の準備方法が異なるので、誤った書き方で提出してしまわないよう注意が必要です。
また、ミスがあった時にすぐ連絡をして、謝罪と対応を行うのも欠かせないマナーです。「この程度なら連絡しなくてもいいのでは」と考えたりせず、誠意ある行動を心がけましょう。



















