職務経歴書の書き方とは?【テンプレ有】|志望動機の書き分け方も解説!
このページでは履歴書と「職務経歴書」の違い・書き方に焦点を当てています。特にどちらにも含まれることのある志望動機についても詳しく説明します。
職務経歴書は応募する企業に自分の業務経験とスキルをアピールするための重要な材料です。
プロフィール資料である履歴書との違いを意識し、ポイントを押さえて正しく書き分ける必要があります。採用担当者の目にとまるよう、見やすい職務経歴書に仕上げましょう。
職務経歴書とは?
職務経歴書とは、企業が応募者の経験とスキルを確認し、自社の業務に貢献できるか判断するための材料となる書類です。職務についての書類であるため、転職する際に提出することが多いです。
応募者は、職務経歴書において、以下のポイントをまとめる必要があります。
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今までどのような業務に携わってきたのか
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業務を通じてどのような経験・スキルを習得したのか
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経験・スキルを入社後にどう活かせるか
自分が「応募企業で活躍し、目標達成のために貢献できる人材であることをアピールする」という目的を意識して作成しましょう。
履歴書と職務経歴書の違い
履歴書は職務経歴書とともに提出することが多い書類ですが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。
職務経歴書が応募者の経験・スキルをアピールするための書類なのに対し、履歴書は応募者のプロフィールを記載する書類です。
履歴書には氏名・生年月日・連絡先・学歴/職歴・資格・特技/趣味のほか、自己PRや志望動機、希望条件などをまとめます。
一方職務経歴書は、これまでの職歴を詳細に振り返り、携わった仕事の内容を詳しく書かなければなりません。
どのような立場で業務に携わり、成果を挙げるまでにどう貢献したのかを明確にすることが大切です。
また職務経歴書と異なり、履歴書の職歴欄では、「令和○○年△△株式会社入社/令和○○年△△株式会社退社」といった事実を時系列に沿ってまとめるだけという違いがあります。
履歴書の職歴欄には端的に入退社や異動の年月だけを記し、「職務経歴書をご参照ください」と一言添えると良いでしょう。
履歴書と職務経歴書の志望動機の書き分け方
履歴書と職務経歴書には志望動機欄があり、どう書き分けるか悩む人は多いかもしれません。
志望動機の内容は同じで問題ありませんが、2つの書類はそれぞれ文字数が異なります。
履歴書の志望動機は200〜300文字でまとめますが、職務経歴書の志望動機は500文字程度でより詳しくまとめるのが特徴です。
履歴書の形式は決まっており、それぞれの項目には事実を簡潔に記入するだけで完成します。
一方職務経歴書は、自分で見やすいレイアウトを考え、内容を詳細にまとめなければなりません。
志望動機欄ではこれまでの経験・スキルについて、具体的なエピソードを盛り込みつつ紹介します。
加えて、その経験・スキルを活かして、転職先でどう貢献できるかをアピールしましょう。
まず職務経歴書に、これまでの経歴・業務内容を詳しく書いてから、その概要を履歴書にまとめるのがおすすめです。
このやり方であれば2つの書類内容に矛盾が生じず、スムーズに作成できます。
職務経歴書の書く前の準備
職務経歴書はA4サイズの用紙1~2枚にまとめます。
100均やコンビニで買うこともできますが、インターネット上からダウンロードしたり、ExcelやWordで自作したりしたものも使用が可能です。
自作する場合は以下の手順に従って、必要な項目欄を書きましょう。
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タイトル
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日付・氏名
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職務要約
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職務内容
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経験・スキル・能力・資格
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自己PR・志望動機
必要事項は箇条書きを活用しながら、見やすさを意識して書くことがポイントです。資格は履歴書にも記載箇所があるため忘れる方もいますが、企業にとっては重要な情報ですのでなるべく重複しても記載するようにしましょう。
職務経歴書の書き方
タイトルには「職務経歴書」と書き、その右下に日付と氏名を記入します。
年号は西暦・和暦のいずれかに統一しましょう。
日付は提出日もしくは投函日を記入しますが、履歴書と同じ日付を書く点に注意が必要です。
そのため日付については空欄にしておき、提出する直前に、当日の日付を書くのがおすすめです。
職務要約には会社ごとに在籍した期間を記入し、業務内容を100文字前後でまとめましょう。
会社の情報については勤務先の正式名称と事業内容、設立年月日、従業員数などを、公式HPを参照しながら書いていきます。
自分が複数の部署やチームに所属していた場合は、組織ごとにすべてまとめ、担った役割や役職があれば必ず書きます。
数字で表せる実績があれば理想的ですが、ない場合は「自分がどのような立場で、何のサービスを、誰に提供する役割を担ったか」を明確にまとめましょう。
経験やスキルは、応募企業に親和性があり、業務で活かせそうなものをピックアップして記入することが大切です。
職務経歴書を書く方のポイント
採用担当者に評価される職務経歴書の特徴は「数秒で応募者の魅力が感じられる」ことです。
書類に目を通して数秒で「採用したい」と思ってもらえるよう、きれいなレイアウトとポジティブなキーワードを意識して作りましょう。
特にポジティブな言葉を使い、結論から伝えることで、前向きな内容がスムーズに読み手の頭に入ってきます。
一般的に履歴書は手書きが好まれますが、職務経歴書はパソコンで作成しても問題ない場合が多いです。
何よりも大切なのは、今までの経歴をA4用紙1〜2枚程度に見やすく仕上げること。
手書きではなくダウンロードしたテンプレートや、WordやExcelを使って、読みやすい職務経歴書を完成させましょう。
職務経歴書の書き方のNG例
極端に長い・短い
職務経歴書を一言で表すと、「自分のキャリアを端的に伝える書類」です。
したがって、あまりにも細かく内容を書くと、冗長な印象を与えてしまいます。
基本的にはA4用紙2枚に収まるようにまとめ、長くなっても3枚までに文章量を抑えましょう。
逆に短すぎるとやる気がない印象を与えてしまうため、重要な内容と不要な内容を見極めて適度な文章量にまとめることが大切です。
例えば「今後のキャリアビジョン」については、面接で詳しく説明する可能性が高いため、職務経歴書で掘り下げる必要はありません。
代わりにこれまでのキャリアとそれに対する評価を詳しくまとめるのが良いでしょう。
箇条書きを使わない
箇条書きを使わず、複数の情報が並んでいる職務経歴書は、非常に読みにくいです。
職務経歴書を書いていると、複数の項目をまとめる機会があります。
多くの人は同じ企業内でも、1種類ではなく、いくつかの業務に携わったのではないでしょうか。
その場合は複数の業務内容を、横書きで列挙するのではなく、箇条書きにして見やすくまとめる必要があります。
例えば、受付事務であれば、以下のようにまとめます。
【OK例】
業務内容
・お客様の受付対応
・電話応対
・顧客データの入力
箇条書きを使うだけで、1つひとつの内容が頭に入りやすい書類に仕上がります。
文章で説明するよりも、「○○年:売上目標△△%を達成」といった風に、情報をシンプルにまとめる意識で記入しましょう。
具体的なエピソードがない
職務経歴書には必ず具体的なエピソードを盛り込みましょう。
エピソードがなければ、語っている内容の信憑性が薄れてしまうためです。
また印象的なオリジナルエピソードを盛り込むことで、他の応募者と差を付けられます。
先ほど「文章」ではなく「情報」を簡潔にまとめるように書くというポイントを紹介しましたが、自己PRや志望動機は別です。
自己PRではアピールしたいことを1つに絞り、それについてオリジナルエピソードを使い紹介します。
志望動機についても「なぜ応募企業に魅力を感じたか」について、具体的な経験を交えて伝えましょう。
職務経歴書の封筒・メールでの送り方
封筒で郵送する場合
封筒の選び方
職務経歴書を郵送する場合、A4サイズを折らずに入れられる封筒を用意しましょう。
一般的に職務経歴書はA4サイズで、履歴書はA3もしくはB4サイズを2つに折るとA4サイズになるためです。
「角形2号」もしくは「角形A4号」であれば、A4サイズの書類が入るため、職務経歴書と履歴書を両方入れられます。
色は「白色」がおすすめです。他にも茶色や水色など、ビジネスシーンで使われる色を選びましょう。
送付状の書き方
送付状・添え状とは、書類を送る場合などに添付する挨拶状の役割となるものです。
履歴書と職務経歴書を企業へ郵送する場合にも、必ず添えるのがビジネスマナーとなります。
「誰が」「何を」「どれくらい」送ったのか、郵送書類の概要がわかるよう記載します。
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日付
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宛名
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自分の連絡先と氏名
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前文
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応募したきっかけと理由
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自己PR
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面接への意欲
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結語
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同封した書類と部数
送付状・添え状に決まったフォーマットはないため、Wordなどを使い、綺麗に見やすい送付状に仕上げましょう。
インターネットで調べるとテンプレートなどもたくさんあるので、参考にするのも良いでしょう。
ただしビジネス文書であるため、A4用紙1枚にまとめるのがマナーです。
あくまで「送付書類のお知らせ」であるということを忘れず、読みやすさやわかりやすさを意識して仕上げるのがポイントです。
封筒の書き方
履歴書を送付する場合、封筒の表面の左下端に赤字で「応募書類在中」と書き、赤い四角で囲みます。
裏面には自分の住所・郵便番号・連絡先・名前を書き、クリアファイルに入れた書類を封筒に入れ、封筒を閉じたらフラップ(フタの部分)に封字を書きます。
封字は封印状態にあることを証明する字のことで、「〆」「緘」などです。フラップから封筒の背面にかけて、大きく書きます。
提出期限がある場合は、当日必着か消印有効かによって締め日が異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
郵送するときの注意点
郵送するときは、クリアファイルに入れたものを封筒に収めるのがビジネスマナーです。
書類全てを無地のクリアファイルに入れます。
送付状が1番上にくるようにし、「送付状、履歴書、職務経歴書、その他の応募書類」の順に重ね、封筒の向きに揃えて入れましょう。
郵送するときのチェックポイントは下記です。漏れがないことを確認しましょう。
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封筒は白・茶・水色などビジネスシーンで使われる色のものを選ぶ
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送付状を必ず入れる
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すべての書類の日付欄に投函日を書く
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上から送付状・履歴書・職務経歴書・その他の必要書類(ある場合)の順になるよう重ねる
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履歴書は文字が書かれた面が外側、名前が書かれた面が封筒の表面に来るよう2つ折りにする
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書類はすべて無地のクリアファイルに入れる
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書類の向きを封筒の正面に揃えて封入する
メールで送信する方法
書類は全てPDFに変換する
応募書類をメールに添付して送る場合は、まず職務経歴書や履歴書を含むすべての書類をPDF化します。
すべての書類をバラバラのまま送らず、フォルダに入れて、添付しやすいzip形式に変更します。
フォルダには必ずパスワードを設定しましょう。
安全に配慮することはもちろん、個人情報の管理ができる人材であることのアピールが可能です。
採用担当者が一目見ただけで書類の内容を把握できるよう、「日付の数字・書類名・氏名」をファイル名にします。
【ファイル名】 20230512_職務経歴書_就活太郎
【見本あり】履歴書を送るときのメールの送り方
メールは2回に分けて送ります。
件名には、用件と送り主がわかるよう「応募書類送付の件(氏名)」と記入しましょう。
本文には応募書類を添付したことと、後ほどパスワードを別途送ることを伝えます。
【1通目のメール記入例】
件名:◯◯職/応募書類送付の件(氏名)
文面:
株式会社○○
採用ご担当者様
はじめてご連絡を差し上げます、○○○○(※フルネームを記載)と申します。
●●で御社の求人情報を拝見し、◯◯職に応募させていただきます。
添付にて履歴書と職務経歴書をお送りいたしますので、ご査収の程、よろしくお願い申し上げます。
なお、念のため応募書類にはパスワードを設定しております。
この後のメールにてパスワードをお送りいたしますので、ご確認いただきますようお願いいたします。
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、ご確認、ご検討いただき、面接の機会をいただけますと幸いです。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
ーーーーーーーーーー
氏名(読みにくい場合は、ふりがなも記載)
〒000-0000
東京都〇〇区△△ ●丁目◎?□□
携帯:090-1234-5678
E-mail:***@****
ーーーーーーーーーー
【2通目のメール記入例】
件名:【パスワード】◯◯職/応募書類送付の件(氏名)
文面:
株式会社○○
採用ご担当者様
先程、応募書類をお送りいたしました、○○○○(※フルネームを記載)です。
設定したパスワードをお送りいたしますので、ご確認いただきますようお願いいたします。
パスワード:○○○○○○
お手数をおかけいたしますが、ご査収の程、よろしくお願い申し上げます。
ーーーーーーーーーー
氏名(読みにくい場合は、ふりがなも記載)
〒000-0000
東京都〇〇区△△ ●丁目◎?□□
携帯:090-1234-5678
E-mail:***@****
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送る前に必ず相手のメールアドレスや名前、自分の名前が正しく記載されているか、誤字脱字がないかなどを確認しましょう。
特に正しい応募書類が添付されているか、必ず自分でフォルダを開いて確認してください。
送信した後は、2通目のメールに、先ほど添付したフォルダを開くためのパスワードを書いて送れば完了です。
職務経歴書を作成する際には、この記事で説明したポイントを押さえて採用担当者に自身の経験や、採用するにふさわしい理由が伝わるようにしましょう!
- 履歴書には自分のプロフィールを簡潔に、職務経歴書には具体的な職務経歴とスキルを記入しよう!
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職務経歴書には今まで携わった業務内容とそこで身に付けたスキルを活用して、入社後にどう貢献できるか記入しよう!
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職務経歴書はパソコンで見やすいレイアウトで作成し、ポジティブな内容を記入しよう!
編集者
Yuka
2021年7月に入社し、CareerMine、SPI対策問題集をはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『らくらく履歴書』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行っている。また自身もライターとして記事執筆も担当。
監修者
gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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