履歴書の志望動機の書き方とは?【職種別・例文あり】|NG例も併せて解説!
このページでは履歴書の「志望動機の書き方」を記入例とともに解説しています。
志望動機欄は書き方の基本構成を押さえると、スムーズに書くことができます。
また転職・アルバイトなど目的ごとの書き方、NG例や自己PRとの違いなどの注意点も知ることが大切です。ルールとコツを押さえて、採用される志望動機を書きましょう。
志望動機欄を書くときの基本ルールをおさえよう!

履歴書の志望動機欄には、応募企業を選んだ理由と、入社後にやりたいことを記入します。
実際に志望動機を書くときに、押さえるべきポイントを2つ解説します。
応募企業の魅力と自分の強みを絡める
応募企業のサービス内容や企業理念を確認し、その会社ならではの魅力を調べましょう。具体的には下記ポイントを重点的に確認します。
- 競合他社にはない応募企業だけの取り組み
- 経営理念や創業の背景
- 現在のサービス内容や今後の事業計画
- ユーザーの口コミ・評判
上記を確認して企業研究を行えば、応募企業だけの魅力が見えてきます。
特に惹かれたポイントを土台にすれば、志望動機は自然とでき上がってくるはずです。
あとは自身のスキルや経験といった強みを活かして、どのように事業に貢献できるかまとめましょう。
特にこれまでの実績は、自分が応募企業に貢献できるという根拠になるため、積極的にアピールすることが大切です。
オリジナルエピソードを盛り込む
その会社に応募しようとしたきっかけを、あなただけが経験したエピソードを踏まえて書いていきます。
会社のサービスを利用して気に入ったのか、社員のインタビューを見て「楽しそう」と感じたのか。
応募企業に魅力を感じた瞬間を思い出しながら、自分にしか書けない文章で企業への思いを伝えましょう。
【例文】履歴書の志望動機サンプル
志望動機例文:転職の場合
転職・既卒・第二新卒など中途採用の場合は「即戦力になり得るか」が重視されます。
志望職種が未経験であっても「これまでの経験を活かして、入社後に成果を挙げられる人材」という印象を与えなければなりません。
自身のスキルと実績を盛り込みながら、応募企業でできることを具体的にアピールしましょう。
現在は携帯ショップで個人のお客さま向けに携帯販売をしています。使い方などをご案内した際、お客さまに喜んでいただくことにやりがいを感じていましたが、法人向けに提案を行うことで営業スキルを磨きたいと考え転職を決断しました。
顧客に寄り添った提案やサポートをする社風に魅力を感じ、貴社を志望しています。顧客に寄り添える環境で、快適なオフィスづくりやインフラ構築による業務効率などの支援に携わりたいと考えています。また、携帯ショップで培ってきた顧客へのサポート力や、ニーズを引き出すヒアリング力を活かし、最適な解決策の提案によって新規顧客の獲得に貢献したいと考えています。
【SE(システムエンジニア)/プログラマー職】
私が貴社を志望する理由は「AIテクノロジーで社会課題を解決する」という貴社の理念に共感したからです。
私は、顧客の課題解決の本質を、テクノロジーを用いて徹底的に分析・検討を行うことで、最適な解決策を提案し、顧客との長期的な信頼関係を築き上げることができる企業を志望しております。私は大学時代にエンジニアとしてインターンをしていた経験があり、そこではアプリケーションの開発を中心に取り組んでいました。
その経験を通して、将来はプログラマーとして、IT社会の根底を支えていきたいと強く思うようになりました。貴社に入社後は、この経験を生かし、社会を支えていくプログラマーになるという将来像を実現するとともに、貴社の理念を体現していく存在として活躍していきたいです。
新卒で入社した現在の会社で約2年間、法人営業として仕事をしています。多くのお客さまと出会い、自らの提案を通して価値を提供できる仕事にやりがいを感じていましたが、どうしてもエンジニアとしてモノづくりがしたいという夢を捨てきれずに転職活動をしています。
私は大学で情報工学を専攻していたこともあり、JavaやPHPでプログラムを組み、動かすことが大好きでした。また、最近は趣味でスマートフォンアプリを作り、β版をサイトにアップしています。ここ数年、さまざまなクオリティの高いスマートフォンアプリやゲームをリリースしている貴社には、年齢や社歴、役職に関係なく、意見を出し合いながら開発ができる体制が整っていると知りました。
そんなすばらしい環境のもとで、世の中の多くの人々に利用されるヒットアプリを作りたいと考え、貴社を志望させていただきました。
【企画・マーケティング職】
私は、貴社の実用的かつ流行を先取りしているオリジナル商品に大変魅力を感じており、自分も企画チームの一員として商品開発に携わりたいと思い、応募いたしました。
大学では、経営学部のマーケティング学科に所属し、顧客心理・行動に基づいた新商品の開発に必要な考え方を学んでおり、卒業研究は、商品をヒットさせるために必要なマーケティング施策の分析をテーマとしています。
また、日頃から気になる新商品のレビューをWebサイトやSNSなどでチェックして、トレンドを把握することを心がけております。未経験ではありますが、大学での学びと日頃のインプットをいかして、1日でも早く貴社のお力となれるよう尽力してまいります。
現在は食品メーカーで、冷凍食品の商品企画を行っています。新商品を開発するスパンが短く、多くの商品に携われることにやりがいを感じていますが、息の長い商品を育て企業自体のブランディングにもつなげていく仕事がしたいと考え、転職活動を始めました。
貴社では、企業の顔ともいえる商品が多く、長期間にわたるブランディング戦略によってベストセラー商品を生み出している点に魅力を感じ志望しています。新商品開発の販売戦略の経験を活かし、貴社商品のブランディングに貢献したいと考えています。
【介護/ケアマネジャー職】
現在は、生命保険会社の営業担当として新規顧客の開拓を担当しています。お客さまの悩み・不安に寄り添えることにやりがいを感じていますが、数年前に身近な家族の介護を経験したことから、より人の役に立てる仕事をしたいと考え、介護職への転職を希望しました。
また、数ある企業の中でも特に利用者からの評価が高い貴社を志望しています。これまでに培った傾聴力と課題解決力を活かして、利用者一人ひとりの声に寄り添った介護を行うことで貴社に貢献したいと考えています。
いまの会社では、介護福祉士として基本的な介護業務やリーダーとしてスタッフのマネジメントを担当しています。現場で利用者から直接感謝してもらうことにやりがいを感じていますが、リーダーとしてマネジメント業務をこなしていくうちに、スタッフだけでなく施設全体の管理や経営に関わりたいと考えるようになり転職を決意しました。
数ある企業の中でも、チャンレンジ精神があれば若手にもキャリアステップの機会をいただける貴社を志望しています。これまでに培ったマネジメントスキルを活かして、自分の活躍できる範囲を広げて貴社に貢献していきたいと考えています。
アルバイトの場合の志望動機例文
アルバイトに応募するのは主に学生やフリーターの人たちです。何らかの事情により、シフト制の仕事を希望している人が多い傾向があります。
したがって、出勤できるシフトや時間数を明確にしつつ、シフト内でどう貢献できるかをまとめていきます。
アルバイトであっても、正社員同様に会社の一員として業務を遂行し、事業に貢献する意識が大切です。
転職同様「なぜその会社で働きたいのか」を明確にして、「長く働いてくれそう」と思ってもらえるよう志望動機をまとめます。
商品やサービス、職場の雰囲気などに感じた魅力も伝えましょう。
また「社員登用を視野に入れている」といったアピールで、長期的に貢献できる人材という印象を与えられます。
【一般事務/コールセンター職】
高校卒業後は運輸会社で5年ほど一般事務の仕事をしてきましたが、パソコンのスキルアップのために専門学校に通いながら事務の仕事を続けたいと思い、週3日ほど勤務できる会社を探していたところ、貴社の募集に出会いました。
前職では小規模の組織だったため、営業担当のサポートや来客対応、事務機器の管理、郵便物の整理など、幅広い業務を担当してきました。経験を活かしてお役に立てるように頑張ってまいります。よろしくお願いいたします。
1年間コールセンターで商品ご購入のお客様へ新商品のご案内をする仕事をしてきました。お客様の立場に立ったやりとりをすることで感謝の言葉を頂戴できることがやりがいに繋がりました。身に付けたお客様対応スキルを活かして働きたく、応募いたしました。
【販売職】
ショッピングモールのコスメ売り場で販売のアルバイトを1年ほど経験しました。貴ブランドの基礎化粧品は肌が敏感な私でもトラブルなく使用でき、愛用しています。今回の募集を拝見し、貴ブランドの思い入れを接客にぜひ活かしたく応募いたしました。
一つひとつ丁寧に作られた貴店のチョコレートが好きで、アルバイトの販売員として働いてきました。商品の魅力ももちろんのこと、お客様へのお声がけの仕方やディスプレイの工夫で、売り上げがアップする面白さを感じ、店舗運営を担っていきたいという気持ちが強くなりました。
これまでの商品知識を活かして、今後も責任ある立場になって貴店に貢献したく社員の募集に応募いたしました。
【軽作業・物流職】
軽四輪での配送ドライバーの仕事をしていました。接客のアルバイトの経験もあり、持ち前のコミュニケーション力を活かして、自ら仕事を獲得するセールスドライバーの仕事で、ドライバーとしての仕事の幅を広げたいと思うようになり、応募いたしました。
アルバイトで軽貨物運送の仕事をしてきましたが、車を使って一人で体を動かしながら働くのが自分に合っていると感じました。
会社の成長力を仕事を通じて実感しており、今後は社員として売上にも貢献できるようになるため、自分自身がリーダーとなってアルバイトの方の手本になるような存在を目指していけたらと思っています。
履歴書の志望動機の書き方と基本構成
履歴書の志望動機欄の書き方には基本構成があります。
指定文字数がある場合、最低でも8割以上は書かなければなりません。
文字数は提出方法によって異なりますが、一般的に200〜300文字でまとめる必要があります。
決して長文ではないため、志望動機が思いつかない人も、以下の構成さえ覚えればスムーズに書けるようになります。
- 冒頭の書き出し =応募企業の志望理由
- メインの内容 =自分の経歴・実績
- 締めの文章 =入社後に貢献できること・やりたいこと
まずは「冒頭の書き出し」で、「~という理由で貴社を志望します」と志望理由を述べましょう。
冒頭の志望理由は、具体的かつ明確にまとめます。書き出しが抽象的な内容だと、採用担当者が興味を持って読んでくれません。読み手を引きつけるつもりで1文目を書きましょう。
次に冒頭の志望理由を裏付ける具体的なオリジナルエピソードを説明します。
この「メインの内容」がもっとも重要で、採用担当者の印象に残るエピソードを盛り込むことがポイントです。
採用担当者は数多くの履歴書や職務経歴書に目を通しているため、印象が薄いエピソードは埋もれてしまいます。
また複数のエピソードを盛り込むと、1つひとつの印象が薄れるため「強力なエピソードを1つだけ」盛り込みましょう。
最後の締めくくりでは、ここまでで述べた志望理由とエピソードを踏まえて、入社後にやりたいことを伝えます。
自分が会社で活躍できる人材であることを、相手にしっかりイメージしてもらえるようまとめましょう。
受かる履歴書の志望動機にある要素
書類選考に通る履歴書の志望動機には、具体性があるものです。
たとえば「貴社のビジョンに共感しました」と書くだけでは、どう共感したのかがわからず、具体性に欠けています。
経営理念やビジョンに共感するのは良いことであり、積極的にアピールして構いません。ただし「どこにどれくらい共感したか」を明確にする必要があります。
「どの企業に対しても使えるフレーズ」は避け、「その企業にしか使えないフレーズ」を使うことで、独自性とともに具体性も高まっていきます。
まずは企業の求人票や公式サイトから情報収集し、頻出単語をメモするのがおすすめです。
頻出単語はその会社にとってのキーワードであるため、会社が成し遂げたいことや理念を把握するヒントになります。
経営理念の中から共感できるもの・魅力的なものをピックアップし、「なぜその理念に好感を抱いたか」をまとめましょう。
それを自分の経験に絡めて伝えられれば、具体性のある志望動機が完成し、面接対策にも役立ちます。
履歴書の志望動機のNG例
志望動機には避けるべき書き方があります。
先ほど紹介した「貴社のビジョンに共感しました」は、具体性が欠如した典型的なNG例です。
口先だけの軽い気持ちで「共感」という言葉を使っている印象を与えないようにしましょう。
これ以外にも、履歴書で避けるべき志望動機のNG例を理由・注意点とともに紹介します。
【NG例1】
「スキルが少ないので(未経験なので)、研修制度が整っている貴社で勉強させていただき、スキルアップしたいです。」
会社は働く場所であり、勉強する場所ではありません。したがって、「勉強させていただきたい」という言葉はNGです。
確かにスキルアップへの意欲をアピールすれば評価されやすいですが、入社後に重視されるのは「あなたの成果」です。
会社はあなたのスキルアップのために給料を出すわけではありません。
志望動機でメインに伝えるべきなのは「スキルアップへの意欲」ではなく「入社後に貢献できること」です。
会社は仕事をする場所であり、スキルアップはあくまで業務遂行のための手段であることを常に忘れないようにしましょう。
【NG例2】
「給料が高く、福利厚生が手厚いので志望しました。」
待遇に関する話だけを志望動機にするのは避けましょう。
応募者が待遇を志望動機として伝えた場合、採用担当者は以下のように不安を抱きます。
「待遇が良ければ他社でも良かったのでは?」
「入社後にもっと待遇の良い会社を見つけてすぐ転職してしまうのでは?」
有給やボーナスなどにしか関心がなく、働く意欲が少ない印象も与えてしまうため、結果的に不採用になりやすいので注意しましょう。
【NG例3】
「貴社の商品のデザインが好きなので志望しました。」
応品・サービスに魅力を感じたことは伝えるべきですが、それだけで終わってしまうと動機として不十分です。
単純に「使いやすかった」「デザインが良かった」などと言うだけでは、利用者の口コミと同レベルの感想になってしまいます。
何がきっかけで商品を手に取り、なぜそのような感想を抱いたか具体的に説明しましょう。
さらに改善したらもっと良くなりそうな点まで具体的に提案すれば、入社後も意欲的に働ける人材であることをアピールできます。
以上のNG例以外にも、自己PR欄と一貫性がない志望動機だと、不採用になる可能性があります。
志望動機は「応募したい理由」を伝えるのに対して、自己PRは「経験・実績と強み」をアピールするのが目的です。
たとえば販売職の志望動機に「お客様に喜んでもらいたい」と書き、自己PRには「コツコツ作業を進めるのが得意」と書いたとします。
しかし「コツコツ作業を進める能力」は、販売職よりも事務職に求められるスキルであり、動機とスキルに一貫性がありません。
自己PRには「店内のレイアウトや新サービスを考案するのが得意」といった、志望動機とつながりのある強みを記載しましょう。
履歴書の志望動機が思いつかない場合は?
志望動機が思いつかなくても、履歴書に空欄を作ってはいけないため、必ず書く必要があります。
どうしても思いつかない人は、まず自己分析をし、興味関心のあるもの・得意分野を探りましょう。
自分の好きなものと応募企業との接点・共通点を探れば、志望動機は浮かんでくるはずです。
たとえば応募企業が化粧品関連の会社で、自分の好きなものが映画だったとします。
すると「好きな映画に出演しているハリウッドスターのメイク」がきっかけで化粧品に関心を持ったというエピソードができます。
完成したエピソードを土台に、以下のように志望動機をまとめましょう。
「好きな女優の○○さんが使っているブランドを扱っている貴社で、販売職としてお客様を笑顔にしたい」
よく応募企業の理念や実績を列挙して、優れている点を褒めるだけで志望動機をまとめる人がいます。
企業のことをしっかり調べているアピールにはなりますが、良い点を称賛するだけでは、具体的な理由として不十分です。
重視すべきなのは、企業のサービスと自身の関心の接点。
企業の理念・サービス内容を把握するときには、常に自分の経験や関心とのつながりがないか意識しましょう。
- 企業理念が自分の考え方と合っているか
- 応募企業のサービスが自分の好みと合っているか
- この企業の仕事なら自分のスキルを活かして、長期的に働けるか
上記を押さえれば、具体的な志望動機をまとめられるだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐ上でも役立ちます。
冷静に企業と自分を見つめ直し、接点・共通点を探してみましょう。
- 履歴書の志望動機欄には「応募企業に入りたい理由」と「入社後にやりたいこと」を記入しよう!
- 履歴書の志望動機は「冒頭」「オリジナルエピソード」「締め文」の構成で具体的に記入しよう!
- 志望動機が思いつかない時は、応募企業の理念と、自分の好きなものや強み・経験との接点から考えよう!
【営業職】
私は、幅広い用途でお客様に使用していただける、貴社の種類豊富な化粧商品に魅力を感じており、その魅力を実際にお客様にお伝えする営業の仕事で尽力したいと思い、貴社への入社を志望しております。
大学時代には、大学2年生のときから2年間、セールスとして長期インターンをしており、お客様に商品の魅力を最大限届けられる伝え方を試行錯誤しながら働いていました。
その結果、インターン開始からわずか3ヶ月でトップセールスになることができ、当時の最高記録も樹立しました。この提案力は、貴社の営業の業務にて、お客様と関わる際にもいかすことができると考えております。もし入社することができましたら、いち早く貴社の商品の知識を身に付け、セールスとして尽力していきたいと思っております。