新卒用の履歴書はこれで完璧!書き方から提出までのマナー【例文あり】
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新卒で必須となる履歴書ですが、これまで作ったことがない方にとっては「何から準備すればいいの?」と悩むのが普通です。
この記事では、新卒向けに履歴書の準備から書き方・提出までの細かいマナーを幅広く紹介していきます。初めてでも、最後まで読めば履歴書を完璧に用意できるようになるでしょう。
また、履歴書を作る上で気になりやすい「採用担当者の視点」や、細かい疑問点についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

新卒採用では、履歴書の内容だけでなく、書き方や提出方法に関するマナーも重視されます。社会人経験がない分、形式面の丁寧さが印象を左右することになるのです。そのため、まずは一般的な形式や慣例に沿って記入することが求められます。
しかし、新卒の場合は履歴書の書き方に慣れていないことも多いです。細かい点でミスをしてしまい、第一印象を損なってしまうことも珍しくありません。
採用担当者は多くの履歴書を見てきているため、細かいミスにも敏感です。履歴書で自分の魅力を最大限に伝えるためには、基本的なマナーをしっかり押さえる必要があります。
新卒の履歴書では、実務経験よりも「人物像」や「意欲」といった内面的な部分が評価基準になります。そのため、内面を反映しやすい自己PRや志望動機が多く書ける履歴書を使うのがおすすめです。
通常の履歴書では、自己PRと志望動機のスペースはそれほど広くはありません。両方とも1つのスペースに書くようなフォーマットもあり、意欲を書き込み切れないこともあるでしょう。
そこで自己PR・志望動機欄の広いフォーマットの履歴書を使えば、エピソードや考え方まで丁寧に記述できます。経歴が強いアピールになりにくい分、こうした自由記述の項目で差を付けることが大切です。
新卒向けの履歴書サイズは、A3またはB4の二つ折りタイプが一般的です。用紙1枚で履歴書が完結するため、読みやすさや管理のしやすさに優れています。
A4・B5用紙2枚という形式もありますが、複数企業用に何枚も履歴書を作る就活時には向いていません。別々の企業用の履歴書が混ざるなど、トラブルのきっかけになりえます。
また、A3とB4では、A3用紙の方が少し大きいです。その分だけ各種記入欄も大きくなっているため、基本的にはA3サイズで履歴書を作ることをおすすめします。B4サイズは記入内容をコンパクトにまとめたい方向けの用紙なので、新卒用としては不向きです。
履歴書は、作成からダウンロードまでWeb上で完結できるサービスが多数あります。必要事項を入力していくだけで完成するため、初めてでも完成度の高い履歴書を作成できます。無料のサービスも多く、出費の多い就活中でも負担になりません。
中でも、らくらく履歴書では様々な用途に合わせた履歴書テンプレートから選んで作成することができます。新卒向けの履歴書テンプレートを使えば、すぐに読みやすい履歴書を作れるでしょう。
入力補助や文章の自動生成機能も搭載しており、悩まずに作成を進められます。パソコンだけでなくスマホからも利用可能なので、気軽にお試しください。

最初に記入するのは氏名・住所・連絡先などの基本情報です。どの企業用であっても同じ内容になるので、データ形式であればコピーして使い回しても構いません。しかし、最初に書く時は正確な情報を記入できるよう、慎重になる必要があります。
基本情報は今までに何度も書いてきたことから、深く考えず記入してしまう場合も多いです。しかし、ここは「本人であることの確認と証明」も兼ねている重要な項目です。不備があると信頼性を損ね、その後の連絡も円滑に行えなくなってしまいます。
中でも、住所の表記やメールアドレスの文字列は覚え違いをしていることが多い部分です。自分の記憶しているものと相違ないか、必ず確認してから記入しましょう。

次に、学歴を記入していきます。新卒の場合、「中学卒業」から現在までの学歴を記入するのが一般的です。入学と卒業でそれぞれ1行を使い、転校や転入の経験があればさらに1行使って記載します。
また、学校名はいずれも正式名称で記入するのがマナーです。省略するつもりがなくても、「高等学校」を「高校」と書いてしまったり、「○立」の表記を忘れてしまうことがあるので、十分注意しましょう。
新卒の場合、最終学歴となる大学には学部名や専攻まで記載し、その後に「卒業見込み」と書きます。入社が卒業後になるとしても、応募段階での在籍状況を書く必要があります。
また、入学と卒業の年月は誤った表記にしてしまう方が多いです。履歴書用の学歴早見表を使い、正しい学歴の流れを把握しておくことをおすすめします。
新卒は職歴欄が空白になることも多いですが、インターン経験や長期アルバイトの経験があれば記載することが可能です。特に、応募先企業と関連のある職務経験があれば、大きなアピールポイントになるでしょう。
職歴を書く時は、企業名や店名を正確に書いた上で「アルバイトとして入社」など雇用形態を明記します。既に退社している場合は、次の行で簡単な理由を添えて「○○のため退社」とだけ書けばOKです。
職歴を記入する場合は、最後の経歴の後に「現在に至る」と書き、その次の行に右詰めで「以上」と書きましょう。職歴がない場合は、職歴欄には「なし」とだけ書き、次の行に「以上」と書けば問題ありません。
私の強みは、目標に対して着実に努力を積み重ねる粘り強さです。大学ではゼミ活動でマーケティング分析を担当し、半年間にわたってデータ収集と仮説検証を繰り返しました。最初は分析方法がわからず、結果が安定しない時期もありましたが、書籍で基礎を学び直し、教授や先輩に質問しながら改善を続けたことで、最終的にはグループ発表で最も説得力のある分析結果として評価されました。この経験から、課題に直面しても原因を探し、解決に向けて行動できる力が身についたと感じています。貴社の業務でも、目標達成に向けて計画的に取り組み、必要な知識を積極的に吸収しながら貢献していきたいと考えています。
自己PRは履歴書の中でも重要度の高い項目です。自分の個性や特徴を理解してもらうために、力を入れて作成する必要があります。
自己PRを書く時は、「書き出しの一文」で採用担当者の目を引くことが最重要です。結論となる「何が強みか」を真っ先に伝えてから、その背景や裏付けの説明に入ることが求められます。ありきたりな表現ではなく、個性のある自分なりの言葉で伝えることも重要です。
ここで述べる強みには、具体的なエピソードや根拠が欠かせません。「どんな場面で発揮し、どんな結果を出したのか」という点を深掘りし、説得力のある文章を目指しましょう。
自己PRは形式に決まりがないので、どんな書き方をしても構いません。ただし、一目見た時に余白が多いと意欲を疑われかねないため、記入欄の8~9割程度は埋めるのが理想です。改行は余白を作りやすいため多用せず、最後まで続けて文章を書くと良いでしょう。
貴社を志望した理由は、商品やサービスを通じて多くの人の生活を支える事業に携わりたいと考えたからです。大学のゼミで行った市場調査の経験から、利用者の声を踏まえて価値あるサービスを提供することの重要性を学びました。貴社は利用者目線の企画開発を大切にしており、新卒でも積極的に意見を発信できる環境が整っていると知り、強く魅力を感じました。また、社員の方々がチームで協力しながらプロジェクトを前に進めている点にも共感しています。入社後は、学んできた分析力を活かしつつ、現場での経験を通して必要なスキルを身につけ、貴社のサービス向上に貢献できる人材を目指して努力していきたいと考えています。
志望動機も自己PRと並んで重視されています。こちらは応募に至った経緯や、入社後の意向を示すための項目です。
最初は「なぜその企業を志望したのか」を端的に述べ、そこに至るまでの背景の説明へ続けます。理由や背景には自分の強みを絡めても問題ありませんが、自己PRと混同しないよう注意が必要です。
最後は入社後にどう成長し、どう貢献・活躍していきたいかを述べて締めると綺麗にまとまります。理由だけで終わっていると肝心の「入社後の姿」が想像できないため、こうした意気込みも必ず盛り込みましょう。
志望動機では、採用担当者に「他の企業でもいいのでは?」と思わせないことが大切です。全く同じ特色の企業は存在しないので、企業研究を行えば応募企業特有の要素は見つかります。志望理由が弱いと感じたら、企業や業界について一度調べ直すようにしましょう。

本人希望欄は、連絡手段や勤務・雇用条件などにおいて事前に伝えておきたい希望を書き込む項目です。新卒の場合は特筆すべき希望がない場合がほとんどなので、何を書けばいいのか迷ってしまうでしょう。
しかし、本人希望欄に書くことがない場合でも、空欄や「特になし」とだけ書いて提出するのは避けるべきです。特に、空欄があると記入漏れとしてみなされるおそれがあります。
書くことが何もない時には、「貴社規定に従います」という定型文を書いておくのがおすすめです。履歴書で広く用いられている表現なので、一目で希望事項がないことが伝わります。

履歴書には適した形式や記入ルールがありますが、いずれも「しっかり調べて丁寧に作成すれば守れるもの」です。そのため、整った履歴書を作ることができれば、これから社会人になるという意識の高さを伝えることができます。
履歴書の記入マナーには「単に慣例だから」という理由で広まっているものも多いです。しかし、社会人になれば特に理由のないマナーに何度も直面することになります。そうした場面でも、まずはマナーに則した行動を取れる人が高く評価されるのです。
形式的なマナーを守りつつ、個性も伝えられるような履歴書を作成できれば、内容以上に良い印象を与えられるでしょう。
新卒採用は「即戦力の人材」ではなく「ポテンシャルのある人材」を見つけるための場です。そのため、これから何を学び、どう成長したいのかという意欲が何よりも重視されます。
高い意欲を伝えるには、自己PRと志望動機で説得力を持たせる必要があります。特に、主体的に行動して学べることは多くの企業で求められる姿勢です。
「学ばせてほしい」「教わりたい」といった受身な表現は避け、自主性の高さを示しましょう。
履歴書の中でも、志望動機には業界や企業への理解度が表れます。しっかり企業研究をしたことが伝わる志望動機からは、志望度の高さがうかがえます。
特に好印象なのは、具体的な業務内容や求められるスキルに触れられている志望動機です。入社後を見据えた姿勢が伝わるため、ミスマッチによる早期離職の不安を軽減できます。
また、応募段階で企業研究をできる行動力は、入社後にも活かすイメージがしやすいです。どんな業務にも通じる強みなので、高い評価につながるでしょう。
現在、新卒採用の履歴書を提出する時はメールを使う方が多いです。印刷や発送準備といった、紙の履歴書特有の手間を省くことができるのが最大のメリットといえます。
メールで履歴書を提出する場合、履歴書データのPDF化が欠かせません。PDFはどの環境から閲覧しても同じレイアウトで表示されるので、履歴書用として最適な形式です。特に、WordやExcelで作成した際は、PDF形式を指定して保存する必要があります。
また、履歴書のファイル名も適切に付けましょう。「履歴書_大学名_氏名.pdf」のように、「誰の何の書類なのか」が端的に伝わるファイル名が無難です。記号や長々とした文章を使うのは避けましょう。
メール本文もマナーに沿った内容で作成しなければなりませんが、こちらは定型文やテンプレを使ったもので構いません。履歴書提出メールでは用件を簡潔に伝えることが求められるので、事務的な言い回しで短くまとめればOKです。
ただし、「<大学名>の○○と申します」といった、大学名や企業名を入力する箇所が残ったまま送らないよう注意しましょう。一気に手抜きな印象になり、履歴書を読む前から意欲を疑われてしまいます。テンプレのメール文を使う場合でも、細部は丁寧に作ることが大切です。

郵送で履歴書を提出するのも、メール提出に次いで多い方法です。こちらは実物の履歴書を手に取って見てもらえるので、印象に残しやすい強みがあります。
郵送では「履歴書の印刷」「封筒の作成」「発送」の3つの手順で進めます。まずは最寄りのコンビニや自宅のプリンターで履歴書を印刷しましょう。履歴書用に適しているのは、見開きで印刷できるA3・B4用紙です。
次に、角形A4号か角形2号の封筒を用意します。白か茶色のシンプルなデザイン、または学校指定のものを使用しましょう。
封筒の表面には宛先・宛名を書いた上で、「履歴書在中」を朱書きで記載して枠で囲います。裏面は自分の名前や連絡先を書き、「誰の応募書類なのか」がわかるようにしましょう。
発送する際は、内容物が少なければ140円分・多ければ180円分の切手を貼り、ポストに投函します。締め切りギリギリで送ると、配達遅延や返送で間に合わなくなる可能性があるため、なるべく余裕を持って発送しましょう。
履歴書を企業の受付や面接の場で手渡しするのは、あまりみられない形式です。しかし、歴史の長い企業では今でも手渡しで履歴書を受け取っていることがあります。
手渡しの場合も履歴書の印刷と封筒の用意が必要ですが、宛名書きや切手は不要です。表面に「履歴書在中」の朱書きをし、裏面に自分の情報だけ書けば手渡しの準備ができます。
この時、封はせずに開け口を折っただけの状態にしておきましょう。封をしてしまうと、渡した後に取り出すまで手間をかけさせてしまいます。
受付で渡す場合は封筒ごと、面接官に渡す場合は封筒の中身だけを渡すのがマナーです。この時、しっかり両手で書類を持ち、軽いお辞儀と「よろしくお願いいたします」などの挨拶をすることも意識しましょう
新卒の履歴書は、コンビニで印刷しても問題ありません。コンビニのコピー機は性能が高く、出力も安定しているため、無難な選択肢といえます。
ただし、コンビニでは用紙サイズや印刷設定がわかりにくいことがあり、思っていたものと違う形式で印刷されてしまうことがあります。印刷前に設定やプレビューをよく確認し、印刷後も不備があれば再印刷しましょう。
写真入りの履歴書データをカラー印刷しても、1枚あたりの費用は100円以下です。大量に印刷するものではないので、多少出費が増えるとしても再印刷の手間は惜しまない方が良いでしょう。
手書きとパソコン作成で、明確に評価が変わることはありません。履歴書は内容を見るものなので、作成方法は評価対象外となります。基本的には手軽なパソコン作成を選ぶのがおすすめです。
一方、手書き履歴書では「丁寧さ」「温かみ」といった、パソコン作成にはない印象を持たせることができます。合否の決め手にはならなくても、採用担当者に良い心証を与えられるでしょう。
最終的に合否を決めるのが人である以上、心証が結果に影響する可能性はあります。少しでも通過確率を上げたいような企業へ応募する場合は、履歴書の手書きを検討してみても良いでしょう。
送付状とは、差出人の情報や同封した書類の一覧を明記するための文書です。書類を送る際には送付状を同封するのがビジネスマナーであり、新卒採用でも用意した方が印象は良いでしょう。
送付状はWeb上でダウンロードできるテンプレートをもとに、名前や宛先などを書き換えて使うと手早く準備できます。同封書類に不備がないか確認するための文書なので、内容を工夫する必要はありません。
なお、送付状は郵送で提出する場合にのみ使うものです。メール提出や手渡しの場合は不要なので、余計に添付してしまわないよう注意しましょう。
履歴書のフォーマットによっては、「通勤時間」を記入する欄が設けられていることがあります。ここに書くのは「自宅から勤務先までの最短の片道時間」であり、5分単位でなるべく正確に記入する必要があります。
経路検索アプリで調べて記入するのが基本ですが、必ず通勤時間帯の時刻表や混雑具合も考慮して算出しましょう。駅やバスを利用する場合、自宅から乗場までの移動時間も含めて計算します。
ここで使える移動手段は、公共交通機関や自動車・徒歩といった現実的な方法に限られます。家族の送迎やタクシーといった移動手段は安定して続けることが難しいため、通勤時間の計算に含むことはできません。
なお、内定後に引っ越しを検討していたり、勤務先が未定の場合は、時間は入れずに補足だけを書きます。「○○分圏内に転居予定」など、通勤可能なエリアへの引っ越しを予定していることが伝われば問題ありません。
スマホで撮った写真も、加工・編集すれば証明写真として使えます。ただし、撮り方や身だしなみを理解していないと写りの悪い写真になってしまうため、注意点を押さえておきましょう。
まず、スマホは台などに置いて両手が空いている状態で撮るのがベストです。手で持ったまま撮ろうとすると、肩が不自然に上がっている格好になってしまいます。正面から顔を照らせる照明もあると、影がかからず表情を明るく見せられます。
服装はスーツが基本で、頭髪は整えた状態にします。イヤリングやネックレスなどのアクセサリー類は外した方が誠実な印象を与えられるでしょう。なるべく姿勢を良くしつつ、リラックスした表情で撮ると自然な写真に仕上がります。
撮影後は、横3:縦4の比率になるよう、頭頂部から胸あたりまでが収まる範囲を切り抜きましょう。背景色や明るさを微調整すれば、証明写真として違和感のない出来栄えになります。
新卒採用では、履歴書から様々なことを判断されます。内容はもちろん、形式の正しさや提出方法、記載ルールなど細かい点を押さえられているかが問われます。
履歴書の書き方だけでなく、フォーマットの準備から提出までのマナーを守りましょう。時間をかけてチェックを重ねれば、その分だけ丁寧な印象を与えられます。
履歴書を作る上では、定型文や便利なツールを活用するのがおすすめです。活かせるものは積極的に使い、履歴書の完成度を高めて新卒採用を乗り切りましょう。

2021年7月に入社し、CareerMine、SPI対策問題集をはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『らくらく履歴書・職務経歴書』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行っている。また自身もライターとして記事執筆も担当。

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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