大学生が履歴書を提出する場合、最初にチェックされるのは形式や基本ルールが守られているかどうかです。
本記事では、大学生の履歴書の正しい書き方を項目別に詳しく解説していきます。採用担当者が見ているポイントを整理したうえで、不採用につながりやすいNGワードも紹介します。
履歴書の基本を理解し、ミスや誤解を防ぎながら正しく作成するための参考としてご活用ください。
大学生の履歴書で採用担当者はどこを見ている?
基本ルールに沿って正しく書けているか
- 間違えた場合は修正せず、最初から書き直す
- 日付は提出日を記載し、和暦・西暦はどちらかに統一する
- 学歴、職歴は古い順に記載する
- 大学名、学部名、学科名は正式名称で書く
- 空欄がある場合は「なし」「貴社規定に従います」と記載する
- 黒のボールペンを使用し、鉛筆や消えるペンは使わない
大学生の履歴書では、文字の美しさや職歴の充実度以前に、基本的な書き方のルールが守られているかどうかという点がチェックされます。
履歴書には細かなルールが多く、何も調べずに書くと、本人に自覚がないまま形式ミスをしてしまうケースは珍しくありません。ルール違反がある履歴書は、仕事でも確認不足が起きやすい印象を与えやすいので注意しましょう。
一方で、履歴書の書き方を調べて整えている姿勢は評価につながります。大学生であっても基本ルールを意識して履歴書を作成することが、不採用を避けるための第一歩です。
社会人としてのマナー意識があるか
大学生の履歴書では、高度なスキルよりも社会人としてのマナー意識の有無が重視されます。
多くの場合、採用担当者が採用時点で大学生に期待しているのは、遅刻をしないことや指示を正しく理解して行動できること、周囲と協力しながら働けることなどです。
履歴書では、言葉遣いが丁寧か、相手に配慮した表現になっているかなどがチェックされています。砕けすぎた表現や曖昧な言い回しは、指示理解や報連相に不安を与えかねません。
大学生であっても、基本的なマナーを意識した書き方ができていると、就業後も安心して仕事を任せられる印象につながります。
勤務時間や期間が条件に合っているか
採用担当者は、履歴書から勤務条件が合致しているかを必ず確認します。どれだけ意欲的な内容でも「勤務時間や勤務期間が条件に合わなさそう」と判断されれば採用を見送られてしまうでしょう。
大学生の場合、履歴書の本人希望欄や志望動機には、週何日働けるか、どのくらいの期間働けるかが分かるように書くのがポイントです。また、履修状況や試験期間も踏まえて記載すると、就業後のイメージが湧きやすいので採用担当者に安心感を与えることができます。
大学生の履歴書の正しい書き方【項目別】

学歴|在学中であることを明記する
履歴書の学歴欄では、最終行に大学名・学部名・学科名に加えて「在学中」と書き、学生である事実を明確に示しましょう。
学歴は中学卒業時点から古い順に記載するのが一般的で、学校名はすべて正式名称で書きます。私立・公立の区分も省略せずに記載するのがポイントです。高校の学科名は必須ではありませんが、応募先の業務と関連がある場合は積極的に書くと評価につながります。
なお、卒業後に学校の名称が変わった場合は、卒業証書に書かれた学校名を記載したあと(現:○○)と現在の名称を追記すると伝わりやすいです。
職歴|アルバイト経験がなくてもOK
大学生の場合、アルバイト経験がなくても選考で不利にはなりません。アルバイト歴がなければ、職歴欄には「なし」と記載しましょう。
書くことがないからといって空欄にすると、採用担当者が「書き忘れでは」と勘違いしてしまう可能性があります。書き忘れかどうかの確認をとる手間が増えてしまい、応募者自体の印象が悪くなる恐れもあるので、空欄のまま提出するのは避けましょう。
一方、アルバイト経験がある場合は、勤務先名と職種を簡潔に記載します。すでに辞めている場合は「退職」、現在も続けている場合は「現在に至る」と書き分けることで、勤務状況を正確に伝えられます。
志望動機|アルバイトの場合は素直な理由を書く
志望動機の例文
学業と両立しながら生活費の補助として安定した収入を得たいと考え、応募しました。来店客との距離が近く、丁寧な接客を大切にしている点に魅力を感じています。授業後の時間を活用し、継続して勤務することで、店舗運営の一員として貢献したいと考えています。
アルバイトの志望動機では、高い目標意識を無理に示す必要はありません。生活費や学費の補助など、率直な理由を丁寧な表現で伝えるだけでも十分です。
そのうえで、その仕事やお店のどの点に興味を持ったのかを一言加えると、応募先への関心や熱意が伝わりやすくなります。「同業種での経験を生かしたい」「自宅から近く通いやすい」など、バイト先にとってもメリットになることをアピールするのも効果的です。
応募先から文字数の指定がない場合は、簡潔さを意識しましょう。長すぎる志望動機は冗長に見え、短すぎると意欲が伝わりにくくなるため、適度な分量でまとめることが大切です。
自己PR|学生生活のエピソードを中心に使う
計画的に行動し、周囲と協力して取り組む姿勢が私の強みです。大学のゼミ活動で、資料作成と進行役を担当しました。締切から逆算して準備を進めることを意識し、意見をまとめながら周囲と協力して取り組む姿勢を大切にしています。
大学生の自己PRでは、アルバイト経験の有無に関わらず、学生生活の中で実際に行動した経験をまとめましょう。
ゼミやサークル・授業・趣味・習い事などを通じて身につけた力は、仕事にも十分活かせます。規模や役割などを数字で示し、結果よりも行動のプロセスを具体的に書くのがポイントです。
アルバイトが初めての場合は、学生生活で身に着けた、計画的に行動する姿勢や周囲と協力するスキルをアピールすると伝わりやすくなります。
一方、アルバイト経験がある場合は、仕事で意識してきた点や失敗から学んだことを掘り下げ、応募職種に結びつけて書くと採用担当者が納得しやすいでしょう。
記入欄が限られている場合は要点を絞り、補足は面接で伝える形でも問題ありません。
本人希望欄|勤務時間・曜日に希望があれば記載する
本人希望欄の例文
週3日程度、平日17時以降の勤務を希望しています。履修の関係で火曜日は勤務が難しいため、ほかの曜日で調整いただけますと幸いです。試験期間中は事前に相談させてください。
本人希望欄は、勤務時間や曜日など条件がある場合のみ、簡潔に記載する欄です。大学生は履修状況や試験時期によって勤務可能時間が変わりやすいため、定期的に入れない曜日や時間がある場合は、理由とあわせて事前に伝えるとよいでしょう。
本人希望欄に書いてよい内容は、希望シフト・希望職種・勤務地が複数ある場合の希望などです。一方で、時給や給与・交通費・休憩時間など、待遇やお金に関する希望は「希望に合わないとすぐにやめそう」「交渉が多そう」とマイナスイメージにつながる恐れもあるため、記載を控えるべきです。
勤務時間や職種に特に希望がない場合は、「貴社の規定に従います」という定型文を使うと丁寧な印象になります。
大学生が履歴書を書くときに注意すべきポイント

誤字脱字・記入漏れがないかを必ず確認する
誤字脱字や記入漏れがある履歴書は、内容以前に評価を下げる原因になります。採用担当者がまず確認しているのは、社会人としての基本的な確認力です。大学生であっても、求められたものを正確な形で仕上げられるかという姿勢が問われています。
履歴書を提出する前には、最低でも2回は見直すよう心がけましょう。特に誤字脱字が多いミスは、学校名や資格名、日付などです。時間を置いて見直す、第三者に見てもらうなどして間違いがないように工夫しましょう。
書くことがない項目を空欄のまま提出しない
空欄が多い履歴書は意欲が低い印象を与えやすくなります。また、空欄が書き忘れとみなされれば、「履歴書自体に不備がある」と判断されかねません。
例えば、アルバイト経験がない場合は、職歴に「なし」と正直に記載しましょう。本人希望欄にも、書くことが特にないのであれば「貴社規定に従います」と書いておくのが慣例です。資格・免許欄も、記載するものがなければ「特になし」と書きましょう。
逆に、自己PR欄や趣味・特技欄などは「書くことが思いつかない」と思っても、学生生活を振り返り、何かしら記載することが大切です。
証明写真は清潔感を意識して選ぶ
証明写真は履歴書の第一印象を大きく左右します。大学生の場合でも、Tシャツやパーカーなどのラフすぎる服装や、露出の多い格好は避け、清潔感を重視することが重要です。
髪型は目と眉が隠れない形に整え、背景は白や淡色を選びましょう。スマートフォン撮影でも構いませんが、証明写真機などを使って撮影した方が写りがよくなります。
なお、写真は3ヶ月以内に撮影したものだけを使い、サイズは縦40mm ×横30mmになるよう切り取って貼り付けましょう。
提出前に全体を見直して不備がないか確認する
履歴書の提出前には、必ず見直しをして書類の完成度を高めるよう心がけましょう。特に学校名や年度の記載方法は、バラつきやすいため注意が必要です。
また、文字サイズのばらつき、改行位置の乱れ、記載内容の重複なども見落とされがちです。履歴書内の細かなミスは、それだけで選考に影響するわけではありませんが、採用担当者にマイナスイメージを持たれる可能性も否定できません。
個別の項目だけでなく、履歴書全体を流し読みして違和感がないかを確認すると、不備に気づきやすいでしょう。
大学生でも不採用になりやすい履歴書のNGワード
志望動機で避けたいNGワード
【NGワード例】
- 特にありません
- 楽そうだから
- 忙しくなさそうだから
- 稼ぎたい
志望動機を書く際、意欲が感じられないワードを使うと、評価を下げる恐れがあります。
何も思いつかないからといって「特にありません」と書くと、応募先への関心が低い印象を与えます。また「楽そう」「忙しくなさそう」などは、仕事への主体性が弱く見られやすい表現です。
「稼ぎたい」という理由自体は問題ありませんが、言葉をそのまま使うと印象がやや粗くなります。生活費や学費の補助など、目的を具体化し、継続意欲と結びつけて書くと、アピールにつながりやすいでしょう。
自己PRでマイナス評価につながるNGワード
【NGワード例】
- 人見知り
- 未熟ですが
- 分からないことが多いですが
自己PR欄では、自分に対してネガティブな表現を使うことは避けましょう。自己評価が下がるような書き方をすると、採用担当者に自分の強みが伝わりにくくなります。
例えば「人見知り」と書くと、接客や報連相への不安を連想させます。また「未熟」「分からない」という言葉は、成長意欲があっても消極的に映りやすいです。
「アピールできるところがない」と思う場合は「慎重に行動する」「指示を正確に理解する」など、普段の行動特性を分析するとよいでしょう。
未経験の場合でも、吸収力や継続的に学ぶ姿勢を具体的な行動で示すと、評価されやすくなります。
職歴・備考欄で不安を与えてしまうNGワード
【NGワード例】
- 業務量と給与に不満を感じ退職
- 人間関係のトラブルにより退職
職歴がある場合、退職理由の書き方に注意しましょう。前の職場や人間関係に関する不満は、本音であっても履歴書に書くべきではありません。
退職理由は原則として「一身上の都合で退職」とだけ書き、詳細は書かないことが多いです。もし閉店や雇用整理など、店舗側の都合による退職だった場合は「会社都合により退職」と書きましょう。
ただし、面接で具体的な退職理由に触れられる可能性は高いです。そうした場合にも、「学業との両立が難しくなった」など、マイルドな表現に言い換えて伝えると印象を下げにくいでしょう。
本人希望欄で敬遠されやすいNGワード
【NGワード例】
- シフトは少なめに
- 平日は出られません
- 〇時以降は働けません
勤務頻度や勤務時間に制限が強い書き方は、戦力として計算しづらい印象を与えます。特に「〜できません」などの否定的な書き方が続くと「シフト調整が難しい人だ」という印象を残す可能性もあるため避けましょう。
希望する条件は、「○○なら可能」ということを先に提示するのがポイントです。例えば「週3日程度、平日夕方以降は勤務可能」など、可能な条件を先に提示しましょう。
また、定期的にシフトに入れない期間がある場合「試験期間のみ相談希望」など、期間を限定した書き方にするとすると、ポジティブなイメージにつながりやすくなります。
大学生の履歴書の書き方についてよくある質問

友人や知人の紹介でも履歴書は必要?
友人や知人の紹介でも、履歴書は必要な場合がほとんどです。応募先から「履歴書不要」という連絡がない場合は、必ず用意するようにしましょう。
紹介での応募であっても、採用担当者は通常の応募と同様に書類を確認します。ある程度有利に選考を進められるとしても、完成度の高い履歴書を用意しておいて損はありません。
基本的なルールに沿った履歴書を提出し、仕事に対する真剣さや責任感をしっかりとアピールしましょう。
履歴書はパソコンで作成しても問題ない?
履歴書はパソコン作成でも手書きでも問題ありません。現在は、アルバイト応募や就活初期においても、パソコン作成の履歴書を受け入れる企業や店舗が増えています。
フォーマットに当てはめていくだけなので手軽で、誤字脱字があっても一から修正する必要がなかったりする点はパソコン作成の大きなメリットです。
一方で、手書きの履歴書は、採用担当者によっては熱意の表れと捉えられる場合もあります。じっくり時間をかけて、気持ちの伝わる履歴書を作りたい場合は、手書き作成も検討してみましょう。
なお、応募先から書き方の指定がある場合は、それに従う必要があります。正確に指示に従えることは、働く上で欠かせない姿勢です。
アルバイト経験がないと不利になる?
大学生の場合、アルバイト経験がなくても選考で不利にはなることは少ないです。
採用担当者は、経験の有無よりも「チームに馴染めるか」「長く続けてくれそうか」などの点を重視しています。アルバイト経験がない場合でも、学業への取り組みや継続して努力した経験をアピールすれば、十分に高い評価を得られるでしょう。
志望動機や自己PRに自主性の高さが伝わる表現を盛り込み、経験不足をマイナスにとられないようにすることがポイントです。
証明写真はスーツで撮るべき?
アルバイト応募の場合は、スーツで写真を撮る必要はありません。迷った場合はスーツで撮っても構いませんが、重要なのは服装の種類ではなく、写真から受ける清潔感です。
例えば、しわのないシャツにカーディガンを羽織るだけでも、きちんとした印象につながります。奇抜な色味やデザインは避け、落ち着いた服装を心がけましょう。
また、撮影にはスマートフォンを使っても構いませんが、加工や過度な補正は行わないよう注意が必要です。
アルバイトを掛け持ちしている場合の書き方は?
アルバイトを掛け持ちしている場合は、積極的に記載すべきです。複数のアルバイト経験は、時間管理能力や責任感を示す材料として評価される場合があります。
すべての職歴を詳細に書く必要はありませんが、応募先の仕事内容と関連性のあるものを中心に、勤務先名と職種を簡潔に記載しましょう。
現在の勤務先と応募先の掛け持ちを想定している場合は、勤務時間や曜日の制限を本人希望欄で補足すると、採用担当者が勤務イメージを持ちやすくなります。
採用後も無理なく勤務できるという事実を整理して記載すれば、掛け持ち経験はマイナスになりません。
大学生のアルバイトでも履歴書は丁寧に作ろう!
大学生の履歴書では、特別な実績や高度なスキルよりも、基本ルールを理解して正確に書けているかどうかが重視されます。空欄がなく、形式的に正しい履歴書にまとめるだけでも、不採用のリスクは大きく下げられるでしょう。
また、志望動機や自己PRは、難しく考えすぎず、これまでの学生生活で身に着いた行動や考え方を具体的に伝えることが大切です。勤務条件や本人希望欄についても、事実を整理して正確に記載すれば、採用担当者に安心感を与えられます。
履歴書は、大学生にとって初めての「仕事用の書類」になる場合も少なくありません。基本を一つひとつ確認しながら丁寧に仕上げ、採用への第一歩につなげましょう。











