就活で成績証明書はなぜ必要?提出タイミングから採用への影響まで徹底解説
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就職活動で企業から「成績証明書を提出してください」と言われて戸惑う就活生は多いです。「成績は採用に影響する?」といった不安や、発行方法・提出方法の疑問を抱くことがあるでしょう。
本記事では、就活で成績証明書が求められる理由から、提出を求められるタイミング、正しい発行方法とマナーを解説します。
さらに、成績が芳しくない場合の対処法や、よくある質問も必見です。成績証明書に関するモヤモヤを解消し、自信を持って就活に臨みましょう。

企業が成績証明書を確認する最大の理由は、学生が確実に卒業できる状態にあるかを把握するためです。
新卒採用において、企業は「4月に入社できること」を前提に内定を出します。もし必須単位が不足しており留年となれば、内定取り消しという事態になりかねません。
多くの企業が最終面接前後や内定出しのタイミングで成績証明書の提出を求めるのは、このリスクを回避するためです。成績の良し悪しよりも、まずは「卒業要件を満たしているか」という点が最優先でチェックされます。
入社日までに卒業が可能であるという裏付けを取ることで、お互いに安心して選考を進められるでしょう。
成績証明書は、学生が本業である学業に対してどのように取り組んできたかを知るための客観的な資料です。
エントリーシートや面接で「何事にも真面目に取り組む」とアピールしていても、成績があまりに悪ければ言動不一致と捉えられかねません。
一方で、苦手な科目であっても一定の評価を得ていたり、通年で安定した成績を修めていたりする場合は、継続的な努力ができる人材だと評価されます。
文部科学省も学校が作成する指導要録や証明書について、進学や就職の際に学習状況を伝えるための重要な書類であると位置づけています。
このように、成績証明書は単なる数字の羅列ではなく、学生の誠実さや努力の痕跡を示す証拠として扱われるのです。
履修している科目やその成績の傾向から、学生の興味関心や得意分野を把握し、配属先や職種との適性を判断する材料にもされます。
例えば、海外展開をしている企業であれば語学の成績が、技術職であれば専門科目の成績が注目されることは自然な流れです。
また、一見関係なさそうな教養科目であっても、幅広い分野に関心を持っているかどうかの判断材料になることがあります。
成績証明書には学生が自ら選択して学んだ履歴が残っているため、面接での会話の糸口になることも少なくありません。
得意な科目や熱心に取り組んだ分野があれば、それがどのように業務に活かせるかを説明できるように準備しておくと良いでしょう。

就活が始まったばかりのエントリー段階で、成績証明書の提出を求められることは一般的ではありません。この時期は数多くの学生が応募してくるため、企業側もすべての書類に目を通すことは難しいためです。
また、大学によっては3年生の冬や4年生の春の時点では、最新の成績証明書の発行準備が整っていないこともあります。
企業もその事情を理解しているため、初期段階ではエントリーシートや履歴書のみで選考を進めるのが通例です。
ただし、外資系企業や一部の専門職採用では、早期から高い能力や適性を確認するために提出を求められる場合もあるので、募集要項は必ず確認しましょう。
最も提出を求められる頻度が高いのは、最終面接の直前や内定承諾のタイミングです。
選考が進み、採用の可能性が高まった段階で、前述した「卒業の見込み」や「人物像の最終確認」を行うために提出を指示されます。
特に最終面接前は、役員や社長が応募者の資料として成績証明書に目を通すことが一般的です。また、内定出しの事務手続きとして、身元確認書類とセットで提出を求められることもあります。
この時期は複数の企業の選考が重なり、スケジュールが過密になりがちです。「明日までに提出が必要」といった急な連絡が来る可能性もゼロではないため、選考が中盤に差し掛かったあたりから、手元に原本を用意しておくのが賢明です。
提出のタイミングは一律ではなく、業界や企業の採用方針によって異なります。
例えば、金融機関や公務員など、特に高い信頼性や正確性が求められる業界では、比較的早い段階で提出を求められることがあります。
一方で、人柄やポテンシャルを重視するベンチャー企業などでは、内定が出るまで成績証明書については触れられないことも珍しくありません。
また、選考フローの中で「次回の面接時に持参」と指示されることもあれば、「内定式までに郵送」と案内されることもあります。
いつ求められても慌てないよう、志望する業界の傾向を調べつつ、早めの行動を心がけることが就活をスムーズに進めるコツです。
成績証明書の最も手軽な発行方法は、大学のキャンパス内に設置されている自動発行機を利用することです。
多くの大学では、学生証があれば即日で発行できるようになっており、手数料も窓口より安く設定されている場合があります。
授業の合間や大学に立ち寄ったついでに取得できるため、急ぎの場合はこの方法が最適です。もし自動発行機がない場合や故障中の場合は、教務課などの窓口で申請を行います。
窓口の場合は、身分証明書の提示や申請書の記入が必要になるほか、混雑時には待ち時間が発生することもあります。窓口の開室時間は平日のみとされていることが多いため、時間に余裕を持って訪れるようにしましょう。
実家に帰省中であったり、遠方の企業での選考が続いて大学に行けなかったりする場合は、郵送やオンラインでの申請が便利です。
郵送申請の場合は、定額小為替や返信用封筒を用意して大学に送る必要があり、手元に届くまでに1週間から10日程度かかることがあります。
オンライン申請に対応している大学であれば、スマートフォンやパソコンから手続きができ、コンビニエンスストアのマルチコピー機で印刷できるサービスを導入しているところも増えています。
オンライン申請は24時間受け付けていることが多く非常に便利ですが、事前にアカウント登録などが必要な場合もあるため、自分の大学のシステムを一度確認しておくと安心です。
就活のピーク時には、複数の企業からほぼ同時に成績証明書の提出を求められることが想定されます。1枚しか手元にないと、提出のたびに大学へ発行しに行く手間が発生し、貴重な就活の時間を浪費してしまいます。
また、郵送提出の際に書き損じたり、汚してしまったりするリスクも考慮しなければなりません。こうした不測の事態に備え、あらかじめ3~5枚を発行し、ストックしておくのが得策です。
一度発行した証明書には有効期限がないと思われがちですが、企業によっては「発行から3ヶ月以内のもの」と指定する場合があるため、大量に持ちすぎるのも考えものです。
自身の選考スケジュールを見ながら、適度な枚数を常に手元に置いておく管理能力も求められます。
就活のタイミングでは、多くの企業で卒業(見込)証明書の提出も併せて求められます。卒業証明書も成績証明書と同様に大学で発行手続きが必要です。
成績証明書を発行する際に、一緒に卒業証明書も発行しておくと手間が省けます。特に大学の長期休暇中など、大学事務が閉室している時期は証明書の発行に通常以上の時間がかかることがあります。
そのため、余裕をもって早めに必要書類を揃えておくのがおすすめです。

成績証明書を郵送で提出する場合は、書類を折り曲げずにそのまま入れられる大きさの封筒(角形A4号など)を使用するのがマナーです。大学から厳封された封筒ごと受け取っている場合は、開封せず封筒ごと同封します。
封筒に直接入っていない場合でも、成績証明書はクリアファイルに入れ、それを封筒に折らずに封入しましょう。封筒は茶封筒でも構いませんが、白色の封筒の方が清潔な印象を与えます。
また、大学指定の封筒や送付用封筒が用意されている場合は、それを利用するとより丁寧です。
企業から成績証明書のデータ提出を指示された場合は、原本をスキャンしてPDFファイルとして提出します。
スキャンする際は、文字や成績がはっきり判読できるよう適切な解像度で取り込み、書類全体が真っ直ぐ歪みなくスキャンされているか確認しましょう。
影や光の反射が入ったり、用紙の端が切れたりしていないかにも注意が必要です。提出前にファイルを開いて見え方を確認し、不備がない状態でアップロードします。
ファイル名にも自分の氏名と「成績証明書」が分かる情報を含めておくと親切です。
提出する成績証明書は、発行から3か月以内のものを使用するのが一般的なルールです。
発行日が古すぎると、その後の履修状況や成績が反映されておらず、現在の正確な情報を証明できないと判断されるからです。
また、長期間保管していた書類は、湿気や日焼けなどで劣化している場合もあり、相手に失礼な印象を与えるリスクもあります。
企業から「直近のものを提出してください」といった指定がなくても、できるだけ新しいものを準備するよう心がけましょう。
常に最新の状態の証明書を提出することは、情報の鮮度と正確性を大切にするというビジネススキルのアピールにもつながります。
結論として、成績証明書の評価だけで合否が決定することはほとんどありません。企業採用において重視されるのは、あくまで学生のポテンシャルや人柄、自社とのマッチ度だからです。
成績は一つの参考指標に過ぎず、たとえ「優」の数が少なくても問題ありません。
サークル活動やアルバイト、ボランティアなどで培った経験や強みがあれば、十分に評価に値します。逆に成績がどれほど優秀でも、面接での受け答えや態度に問題があれば不採用となるでしょう。
企業は「勉強ができる学生」ではなく「一緒に働きたいと思える人物」を求めています。成績に自信がなくても、それを過度に気にする必要はなく、他の部分で自分をアピールすることに注力しましょう。
多くの企業は、成績証明書の内容をあくまでも参考情報の一つとして扱い、面接での人柄や志望動機、適性検査の結果などと総合的に判断します。
そのため、成績が多少振るわなくても他の要素で十分カバーすることが可能です。
ただし、極端に成績が低かった場合には「学業をおろそかにしてきたのではないか」とマイナスの印象を与える可能性はあります。その場合でも、他の経験や人間性で挽回できる余地はあるでしょう。
そのため、成績の良し悪しにかかわらず、自分の強みや成長をアピールできるかどうかが合否を左右するといえます。

もし面接で「成績があまり良くないようですが、理由はありますか」と聞かれた場合、言い訳をしたり、事実を隠そうとしたりするのは逆効果です。
まずは「ご指摘の通り、学業に十分な時間を割けなかった時期がありました」と素直に認めましょう。
そのうえで、なぜそうなったのかの理由を簡潔に説明します。誠実な態度は、成績そのものよりも高く評価されることがあります。
失敗や至らない点を素直に受け止め、正直に話せるかどうかが見られています。嘘をついて取り繕うよりも、自分の弱さと向き合える強さを示すチャンスと捉えて、落ち着いて回答しましょう。
単位を落としたり成績が悪かったりした事実がある場合、それを反省し、その後どのように行動を改善したかをセットで伝えることが重要です。
例えば、「1、2年次は生活リズムが乱れてしまいましたが、3年次からはスケジュール管理を徹底し、GPAを〇〇まで上げることができました」といった具体的な改善エピソードは、失敗から学ぶ力や修正能力のアピールになります。
企業は失敗しない人間ではなく、失敗してもそこから立ち直れる人間を求めています。
過去の成績は変えられませんが、その経験を糧にしてどう成長しているのか、入社後につなげられるのか、という未来志向の話に繋げることがポイントです。
学業の成績が芳しくない理由が、部活動やサークル・インターンシップなどの課外活動にある場合は、その成果をしっかりとアピールしましょう。
「学業の成績は振るいませんでしたが、サークル活動ではリーダーとして組織改革に取り組み、会員数を〇倍に増やしました」といった具体的な実績を提示します。
一つのことに没頭し、成果を出す力は、ビジネスの現場でも高く評価される資質です。
ただし、学業をおろそかにしたことを正当化するのではなく、「バランスを取るべきだったという反省はありますが、この活動を通じて得た〇〇という経験は、御社での業務にも活かせると考えています」と繋げるのがポイントです。
エネルギーの向け先が学業以外にあったことを示し、その熱量を仕事に向けられることを伝えます。

成績証明書の発行が間に合わない場合は、早めに企業へ連絡して相談することが重要です。提出期限に間に合わないと分かった段階で、速やかに採用担当者に事情を伝えましょう。
電話できる時間帯であれば直接電話し、営業時間外であればメールで「期限までに提出が間に合わない」旨を連絡し、後日改めて電話で相談するのが確実です。
事前に連絡しておけば企業側も柔軟に対応してくれることが多いので、黙って期限を過ぎてしまわないよう注意しましょう。
大学院生であっても、成績証明書の提出は必要となります。
一般的には、現在所属している大学院の成績証明書に加え、出身大学(学部)の成績証明書の両方を求められることが多いです。
これは、大学院での研究成果だけでなく、学部時代からの基礎的な学力や継続的な学習姿勢を確認するためです。特に専門職や研究職の選考では、学部時代の基礎科目の成績が重視されることもあります。
学部と大学院が異なる大学の場合、それぞれの大学から取り寄せる必要があるため、学部生以上に手配に時間がかかる可能性があります。早めに両方の証明書を準備しておくようにしましょう。
卒業後かなり年月が経過していても、成績証明書は大学に依頼すれば発行してもらえます。
多くの大学では卒業生の成績データを長期間(場合によっては永久に)保存しており、何年経っていても証明書を発行できるケースがほとんどです。
ごく稀に、大学の規定する保存期間を過ぎてしまい証明書を発行できない場合もありえますが、その際には大学から「発行できない」旨の証明書を出してもらえることがあります。
基本的には卒業後何年経っていても一度大学に問い合わせてみる価値は十分にあるでしょう。
企業から特に指定がない限り、成績証明書は「原本」を提出するのが原則です。コピーには「偽造の可能性がある」「正式な証明能力がない」とみなされるリスクがあるためです。
証明書には大学の公印が押されていたり、偽造防止の透かしが入っていたりしますが、コピーではこれらが機能しません。
「写し可」「コピー可」と明記されている場合や、面接時の仮提出として一時的に許可された場合を除き、必ず大学から発行された原本を提出しましょう。
手元に原本が1枚しかないからといってコピーを送ってしまうと、常識がないと判断されかねないため注意が必要です。
成績証明書の再発行にかかる時間は、申請方法や大学のシステムによって異なります。キャンパス内の自動発行機であれば即日(その場)で入手できますが、窓口申請の場合は翌日以降になることもあります。
郵送申請の場合は、往復の配送期間を含めて1週間から10日程度かかるのが一般的です。
また、ゴールデンウィークや年末年始、夏季休業期間中は大学の事務取り扱いが休止し、発行業務が完全にストップすることもあります。
特に、提出期限が迫っている時に再発行が必要になってしまうと致命的です。余裕を持ったスケジュール管理と、予備の確保がいかに重要かを再認識しておきましょう。
就活において成績証明書は、単に成績を示すだけでなくあなたの努力の足跡を伝える重要な書類です。
成績証明書一つで合否が決まることはほとんどありませんが、提出を求められたときに慌てないよう早めに準備しておくことが大切です。
必要になってから発行手続きをするのでは間に合わない場合もあるため、余裕を持って取りかかりましょう。しっかり準備したうえで臨めば、成績証明書はあなたをアピールする材料にもなります。
万全の準備を整え、前向きに就職活動を進めていきましょう。

2021年7月に入社し、CareerMine、SPI対策問題集をはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『らくらく履歴書・職務経歴書』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行っている。また自身もライターとして記事執筆も担当。

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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