トラックドライバーの職務経歴書の簡単な書き方|転職回数は多くてもいい?

トラックドライバーは、職務経歴書に書くスキルや経験で印象が大きく変わります。この記事では、自分の魅力を簡単に伝えられる書き方や、アピールしておきたいスキルなどを解説していきます。
さらに、転職回数が多くても問題ない理由や、応募職種別のポイントも紹介します。効果的な職務経歴書を作るために、ぜひ参考にしてください。
トラックドライバーの職務経歴書の書き方【4ステップ】

①スマホで作成できる

職務経歴書は手書きではなく、データで作成するのがおすすめです。特にスマホを使えば、隙間時間にも作成を進められます。
らくらく履歴書はスマホから無料で職務経歴書を作成できるサービスです。必要な項目を入力するだけで見栄えのいい職務経歴書が完成するため、時間がない方でも手軽に活用できます。
作った職務経歴書はデータで送ったり、コンビニ印刷もスムーズにできます。手書きの場合は書き間違いの修正が難しく、時間もかかりがちなため、スマホを活用して作成してみましょう。
②職務経歴は新しい順に書くのがおすすめ
- 最新のスキルが一目でわかる
- アピールしたい実績を先に見せられる
- 古い経歴を簡単にまとめても不自然でなくなる
ドライバーの職務経歴は、基本的に新しいものから順に書いていくといいでしょう。直近の経歴には、最新のスキルが表れます。
職務経歴書を上から読む際に、一番古い経歴から書かれていると、最新のスキルを読むまで時間がかかります。
ドライバーはキャリアよりも経験が重視されやすい業種です。最新の経歴を先に見せておき、結論として今あるスキルを見せておくことが効果的です。
③免許は正式名称をコピペしよう
- 平成10年3月 大型自動車第一種運転免許 取得
- 平成11年4月 中型自動車第一種運転免許(現在失効中。2025年4月再取得予定)
ドライバーの方は免許を複数持っていることが普通です。全ての免許の正式名称を覚えることは難しいため、ネットで検索して正式名称をコピペすると間違いがありません。
また、免許を略称で書くことはNGです。必ず正式名称で記載した上で、取得年月や期限などを正確に記入しましょう。
失効している免許があっても、再取得する予定がある場合は「(現在失効中。2025年〇月再取得予定)」と付け加えて書けば問題ありません。
④自己PRに書くのは「今のスキル」と「応募先での意気込み」
自己PRには自分のスキルなどの強みだけでなく、「応募先での意気込み」を書きましょう。
スキルだけを書いても、それをどう活かすのかが書かれていないと、採用担当者に魅力が伝わりません。
「貢献できるよう努めます」や「経験を活かせると考えています」など、締めの挨拶として意気込みを組み込むと自然に意欲を伝えられるでしょう。
トラックドライバーは転職回数が多くても問題ない?
運送業は転職回数が多め

出典:ドラピタ
運送業では半数以上の人が4回以上の転職を経験しており、業界全体として転職回数が多い傾向にあります。
ドライバーはワークライフバランスに問題を抱えることの多い職種です。勤務環境の改善のために転職を選ぶ人は少なくありません。
そのため、短期間での離職を繰り返しているような場合でなければ、問題視されることは少ないでしょう。
スキルアップのためなら評価されやすい

ドライバーとして、車両や業務の経験を着実に重ねてきたことがわかる経歴であれば、転職回数はプラスに働きます。
特に、大型トレーラーのドライバーは数が少なく、高い運転技術も要求されることから需要が高いです。
複数の車両を運転できると、業務の幅も広がります。スキルアップしてきた過程が伝わるように業務内容を書くことを意識してみましょう。
直近の退職理由が重要
印象が良い退職理由の例 | 印象が悪い退職理由の例 |
・スキルアップのため ・仕事と家庭のバランスを取るため ・安定した収入を得るため | ・人間関係のトラブル ・業務内容への不満 ・体力的に辛い |
多くの企業では、直近の経歴の退職理由・退職を考えている理由が重要視されます。それ以前の退職理由については、あまり選考に影響を与えません。
退職理由は、なるべくポジティブな表現にすると悪い印象を与えにくくなります。業務や待遇の不満だけを理由として挙げていると、仕事への意欲が疑われてしまいます。
「何か目標があり、そのために転職が必要」といった理由付けがあれば、前向きな姿勢が伝わるでしょう。

トラックドライバーが評価されるコツ
安全運転・法令遵守が第一

ドライバーは、法令を守って安全に運転することが何よりも重要です。効率化のために安全性を無視するようなドライバーは、どのような企業であっても歓迎されません。
強みをアピールする際も、必ず安全意識の高さを前提として挙げるようにしましょう。
ただし、過去に交通違反や交通事故の経歴がある場合でも、隠すことはNGです。正直に明かした上で、それからどのような改善を図ったのかを伝えましょう。
体力があることを必ずアピールする
長時間の運転を問題なく行うためには、体力が欠かせません。体力のアピールは、これまでの長距離の業務経験などを裏付けとして使うと効果的です。
「体力に自信がある」とだけアピールするのでは、説得力がありません。「最大で1日〇時間の運転」など、体力がなければできなかった経験を挙げることが重要です。
ただし、4時間を超える連続運転や、1日に9時間以上の運転などは、法律に反しているため記載を控えましょう。
スケジュール管理能力があることを示す
ドライバーとしてスケジュールを遵守する意識を持っていることが伝われば、信頼性が高まります。時間通りの運送・配送を行うためには、スケジュール管理能力が必要です。
スケジュール管理能力を示すには、遅延を防ぐために行ったことや、効率の向上を果たした実績が有効です。
スケジュールは遵守されるものとして扱われるので、実績のインパクトが弱いと、管理能力の印象が薄くなります。スケジュールを遵守するために行った工夫を取り上げてみましょう。
コミュニケーション能力も必要

ドライバーは一人で仕事をこなすことが多いですが、納品先に悪い印象を持たれないよう、コミュニケーション能力も必要です。
コミュニケーション能力を示すためには、クレームの対応や後輩ドライバーの指導など、人と関わった業務経験を挙げるといいでしょう。
人柄を気に入ってもらえれば、次の仕事にも繋がりやすくなります。適切なコミュニケーションは信頼性も向上させます。
待遇を良くするドライバーの職務経歴書のポイント
有用なスキルをピックアップして記載する
優先度の高いスキル例 | 優先度の低いスキル例 |
・ルート選定 ・車両メンテナンス ・安全運転 ・スケジュール管理 | ・基礎的なPCスキル ・バイクなど無関係な車両の運転 ・期間の短い無事故 ・無違反 ・ストレス耐性 |
今のスキルや経験を、全て記載する必要はありません。応募先の企業で役立つものを中心にアピールするようにしましょう。
応募先と関連があり、専門性の高いスキルは強いアピールになります。採用担当者が職務経歴書をくまなく読む保証はないため、読んでほしいスキルを目立つように書くことが重要です。
十分な活躍が見込める能力だと判断してもらえれば、高待遇が期待できます。また、労働条件の交渉にも前向きに取り合ってもらえるでしょう。
長期的な活躍を見込める内容にする
どんな企業でも、長く活躍してくれる人材は歓迎されます。長期間働きたいことを伝えられると効果的です。
実際に長期間働くかどうかわからない場合でも、素直に伝える必要はありません。その意気込みがあるかどうかを企業は見ています。
過去に長期間働いていた経歴があれば説得力が増すため、記載することをおすすめします。短期間の経歴が多い場合は、得たスキルを今後は長く活かしたいという姿勢を見せましょう。
自己PRに希望条件を組み込む
「家族との時間を大切にできる環境を希望しております」
「無理なく働ける職場で長く活躍したいと考えています」
「安定した勤務体系のもとで貢献したいです」
労働条件に外せない希望がある場合は、自己PRの内容として組み込むこともできます。
その場合、直接的に書くのではなく、言い回しを変えて遠回しに伝えましょう。ただ希望だけを述べると、厚かましい印象になってしまいます。
例えば、残業が少ないことを希望する際は、「時間内に業務を完了できるように努めたいと考えています」といった表現にするといいでしょう。
【職種別】ドライバーに求められる経験や免許の種類
トラックドライバー
- 中型自動車第一種運転免許
- 大型自動車第一種運転免許
- 牽引自動車第一種運転免許
トラックドライバーは、運転する車両によって中型・大型・牽引の免許が必要です。トレーラーを運転する場合、大型と牽引の両方が必要になります。
その他にも、荷物の積み下ろしでフォークリフトを運転することもあります。フォークリフトの運転には、「フォークリフト運転技能講習修了証」が必要です。
トラックドライバーは長時間運転やルート配送の経験があると高く評価されます。積み込みと荷下ろしの経験もあると有利になるでしょう。
配達ドライバー
- 準中型自動車第一種運転免許
- 普通自動車第一種運転免許
配達ドライバーは、小型バンの運転であれば普通自動車免許があれば行えます。それよりも大きい車両では準中型自動車免許が必要になってきます。
時間を守ることが重要な職種のため、スケジュール管理能力が特に問われます。また、頻繁に荷下ろしを行うため、体力も重要です。
クレーム対応をすることも多いので、一定のコミュニケーション能力も求められるでしょう。
タクシードライバー
- 普通自動車第二種免許
大型自動車第二種免許
一般的なタクシーを運転する場合は、普通自動車第二種免許が必要です。ジャンボタクシーのみ、大型自動車第二種免許が必要になります。
タクシードライバーは接客機会が多く、コミュニケーション能力が重要な職種です。運転技術が十分でも、愛想悪く対応しているとリピーター獲得に繋がりません。
また、乗客を事故に巻き込まないよう、安全運転への高い意識も必要です。さらに、快適に運送するためには土地勘も欠かせません。
バス運転手
- 大型自動車第二種免許
- 中型自動車第二種免許
路線バスや観光バスの運転には大型自動車第二種免許が必要です。一方、小型バス・マイクロバスの運転であれば、中型自動車第二種免許が必要になります。
バス運転手は多くの乗客を乗せるため、特に安全意識が欠かせません。また、定時運行のための高いスケジュール管理能力も重要です。
バスの運行中はトラブルも起こりやすく、緊急時の対応力があると有利に働くでしょう。交通事故による渋滞や、乗客トラブルへの対応経験がアピールになります。
【強み別】ドライバーの職務経歴書に書く自己PR例文4選
スケジュール管理能力をアピールする自己PR
スケジュール管理能力を強調するには、遅延を防ぐための工夫をアピールしましょう。例文では、様々な状況を想定して、繁忙期を遅延ゼロで乗り切ったことが大きな強みになっています。
また、いつでもスケジュール通りに運送できるわけではないため、万が一の対応力も見られています。
平常時のスケジュール管理を徹底しつつ、報連相も欠かさない姿勢を見せることが重要です。運送効率だけでなく、信頼関係を意識できている点も好印象です。
トラブル対応力をアピールする自己PR
私は、ドライバーとして突発的なトラブルにも冷静に対応し、安全に業務を遂行してきました。過去には、突然の車両トラブルに遭遇した際、速やかに安全な場所へ車を移動し、状況を会社へ報告。ロードサービスを手配し、最小限の遅延で業務を完了させました。大雪の影響で通行止めになった際も、事前に代替ルートを確認していたため、配送時間の大幅な遅延を防ぎました。また、その代替ルートについても、積雪により通行が困難であったり危険と判断した箇所については迂回するなど、安全運転の意識は欠かさず柔軟な対応を心掛けました。こうしたトラブル発生時の判断力や対応力を評価され、緊急時のリーダー役を任されることもありました。これらの経験を活かして、今後も迅速かつ冷静な対応を心がけ、円滑な業務遂行に貢献していきたいと考えています。(350字以内)
トラブル対応力のアピールには、特に対応力が発揮されたエピソードの紹介が必須です。
この例文では、車両トラブルや渋滞への対応を細かく説明できています。「何のトラブル」に対して「具体的にどんな対応」で解決したかを書くのが、トラブル対応力をアピールする際のポイントです。
トラブル時には安全面でも注意しなければならないことが多いため、安全確保の意識も見せられると良いでしょう。
運送・配送の効率化をアピールする自己PR
私は、ただ荷物を運ぶだけでなく、より効率的な運送を意識して業務に取り組んできました。例えば、配送先ごとに荷物を積み込む順番を工夫し、降ろす際の手間を削減。結果として、1件あたりの配送時間を平均5分短縮し、1日あたりの平均配送件数を約10%増やすことに成功しました。また、走行距離を短縮するためにルートの見直しを行い、燃料費の削減にも貢献しました。さらに、これらの改善の結果を社内で共有することで、私以外のドライバーからも業務効率が向上したという報告を受けました。私はこのような取り組みを通じて、年間を通じて会社のコスト削減にも寄与できたと考えています。今後も、安全運転を前提としながら業務の効率化を追求し、より高品質な配送サービスの提供に努めていきます。(350字以内)
運送や配送の効率化をアピールする場合、具体的な数値を使って成果を説明しましょう。
特に、配送件数は効率化の成果がわかりやすく、アピール材料としておすすめです。この例文でも、「約20%向上」と具体的に表現できています。
また、効率化のための取り組み内容も重要です。特に工夫をしていなくても、交通状況によって配送件数は左右されます。自分の工夫があったからこそ成果が出たという点が伝わるようにしましょう。
体力をアピールする自己PR
私は、これまで1日8時間の運転や、多い日には130件以上の配送業務を無理なくこなしてきました。特に、荷物の積み下ろし作業では、適切な姿勢や補助具を活用し、体に負担をかけずに作業効率を向上させる工夫を行っています。また、日々の業務に備え、体力維持のために適度な運動やトレーニングを習慣化しており、食事や睡眠の管理にも気を配っています。その結果、繁忙期の連続勤務でも安定したパフォーマンスを維持し、ミスや体調不良による業務の遅れを出さずに貢献してきました。さらに、時間内に効率よく配送を終えるために適度な休憩を取り、集中力を保つことを常に意識しています。今後も、持ち前の体力と健康管理の意識を活かし、安全で安定したな業務遂行に貢献していきたいと考えています。(350字以内)
ドライバーに不可欠な体力のアピールには、長距離・長時間の運転や、多数の積み下ろしなどのエピソードが活かせます。
例文では、体力を求められる業務を行いつつも、体調管理も欠かさなかったことを付け加えられている点が好印象です。
ただし、こうした激務においては、集中力や安全意識が低くなることがあります。あくまで安全運転が最優先であるため、安全意識を保つために心がけたことも忘れずに記載しましょう。
ドライバーの職務経歴書は「らくらく履歴書」で作成がおすすめ!
ドライバーの職務経歴書は、らくらく履歴書を使って手軽に作成しましょう。
スマホで必要事項を入力するだけで、整った職務経歴書を作成できます。無料で保存もでき、そのままメールに添付して応募することも可能です。
職務経歴書を書く時間がない・手間がかけられないと悩んでいる方は、ぜひ一度お試しください。

- 職務経歴書はスマホで手軽に作れる!
- 評価されやすい能力を知っておこう!
- 免許は必ず正式名称で書こう!


編集者
Yuka
2021年7月に入社し、CareerMine、SPI対策問題集をはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『らくらく履歴書』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行っている。また自身もライターとして記事執筆も担当。

監修者
gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
>メッセージを読む
私はトラックドライバーとして、時間厳守を徹底しながら安全運転を心がけてきました。特に、配送ルートの選定や事前の渋滞予測を徹底し、効率的なスケジュール管理に努めています。例えば、朝の交通渋滞を回避するために配送時間を前倒ししたり、天候の影響を考慮してルートを変更することで、普段よりも30%ほど配送数の増える繁忙期にも納期遅延ゼロを達成しました。また、万が一の遅延が予測される場合には、早めに取引先へ連絡を入れ、信頼関係の維持にも努めています。これらの取り組みにより、入社後から1日あたりの配送件数を平均10%向上させることができました。今後も、遅延防止と安全運転の両立を意識しながら、より高品質な配送サービスを提供していきたいと考えています。(350字以内)